パリ五輪代表・山本理仁インタビュー 久保建英とオリンピックで「一緒にやってみたかった」
【SNSのネガティブな反応をひとりで抱えるのは厳しい】 ── パリ五輪の予選中も、選手がSNSで非難されるケースが散見されました。山本選手はSNSの投稿を見て苦しむこともありますか? 「僕はそんなに(精神的に)やられないタイプですね。結局(サッカーを)やっているのは俺だしって思っているので。ただ、溜め込んじゃう人もいるとは思います。だから、大会では最初の1試合目が大事。そこで批判の的になってしまうと毎試合、言われるようになるから。 一度(ネガティブなコメントを)見てしまうと、『気にしない、気にしない』って思っても、それを考えている時点でもう気にしている。なので、しょうがないのかなと思います。だから、僕ら仲間たちがサポートしてあげないと、ひとりで抱えるのは厳しいのかなって。それができたのがアジアカップ。僕らが『おい!』っていじっていればいい話だし」 ── 西尾隆矢選手のことですね(アジアカップ初戦で退場になって3試合出場停止となり、SNSで非難する投稿があふれた)。 「そうですね。でも、隆矢はたぶん気にしないタイプだと思いますし、ある程度はこの仕事やっている以上、しょうがないことですしね」 ── 現代的なテーマとして、世間でも話題になりました。 「僕を含めてほとんどの選手は、日本語でのバッシングをJリーグで経験しているので、アジアカップのような注目度の高い大会で何かを言われることはもう慣れているんですよね。でも、(佐藤)恵允と(内野)貴史が話していたんですけど、ふたりは日本でバッシングを経験せずに欧州に渡ったので、その経験値がない。欧州だとスタジアムで何か言われても(外国語だから)あまりわからないし、記事を目にする機会も少ない。だから『日本語で言われるのはきつい』という話をしていましたよ」 ── メンバー発表の話に戻しますが、どのような思いで発表を見ていましたか。 「緊張していましたよ。入るだろうなとは思いつつも、こういう形(事前に知らされることにない形)でのメンバー発表は初めてだったので。周りからも『理仁はオリンピックに出るだろう』と見られているから、入ってなかったらどうしようっていう気持ちはすごくありました」