日本国内、泊まれる「お城」3選
福山城キャッスルステイ(広島県福山市)
日本各地に立つ城のなかでも、最も“駅チカ”な天守のある城として知られているのが、広島県福山市の福山城。徳川家康のいとこだった水野勝成が、備後10万石の領主として入封・築城した城だ。 ここでは、宿泊者は一日城主となって城を貸し切り、福山城公園内にある歴史的建造物や文化財、市が守り育ててきた無形文化財、伝統芸能など、豊かで貴重な資産にじっくり触れながらステイができる。 写真:福山駅北口の目の前にそびえる、壮麗な佇まいの福山城。新幹線や在来線のホームからもその姿がよく見える。
おもてなしのレベルも高く、リクエストをもとにコンシェルジュが“オーダーメイド”な滞在を提案してくれるのが嬉しい。 着物をまとっての入城体験に始まり、通常は年に一度のみ公開の重要文化財・伏見櫓(ふしみやぐら)の特別ツアーや天守でのナイトミュージアムツアーを楽しんだり、荘厳なムードのなか能を観劇したり、かつて城主が湯浴みを楽しんだ御湯殿(おゆどの)で江戸スタイルのサウナを経験したり……と、敷地内のさまざまな建築や部屋を回りながら味わうステイは、まさに一生モノ。 写真:オプションコンテンツのひとつ、能観賞(要追加料金)。
夕食や就寝は、月見櫓(つきみやぐら)で。海にも山にも恵まれている福山の食材をたっぷり使って丁寧に作られた豪華ディナーを味わったあとは、静かな寝室で大河ドラマの主人公になったかのような心地で眠りにつき、旅の疲れを癒やしたい。
翌朝は、海産物商で財を成した安部和助(あんべわすけ)が、昭和初期(本館は1935~1937年頃)に建造した登録有形文化財「福寿会館」で朝食を。城と庭園を眺めながら品数豊富な朝食を味わい、一日のエネルギーをしっかりチャージ。 福山城博物館やふくやま美術館のほか、『崖の上のポニョ』の舞台になったといわれる鞆の浦、名和晃平や藤森照信らの建築が見ものの神勝寺 禅と庭のミュージアムなど、市内のほかの観光地チェックもお忘れなく。 定員/4名(子どもを含む) ※予約は大人2名より 1泊2日、2食付きの基本料金/2名利用時 ひとり¥660,000、3名利用時 ひとり¥484,000、4名利用時 ひとり¥396,000 ※小学生 ¥66,000、未就学児 ¥44,000、乳幼児(3歳以下)無料 tel. 0120-210-289(VMG総合窓口)