「AIとの恋愛は可能?」既婚者でも不倫にならない!? “AIの異性とマッチングできるアプリ”をライターが体験、人工知能の限界に挑んでみたら……
ChatGPTの台頭に、CMタレントやモデルまでAIが起用され、さらには都知事まで「AIゆりこ」として人工知能化……なにかとAIにまつわるニュースが話題です。人間がやると非効率な作業をさせたり、AIを活用することでコストを削減できるのは有効な“手段”かもしれません。 ⇒【写真】「AIとマッチングする」疑似恋愛サービスを体験してみたら……こんなメッセージがきた(全10枚) しかし最近、「AIとマッチングする」疑似恋愛サービスが登場しているのを発見。“手段”ではなく“コミュニケーション”。果たして人間とAIは恋愛をすることが可能なのでしょうか?
AIとマッチングするサービスとはどういうことなのか?
恋活マッチングアプリLOVERSE(ラヴァース)は2023年6月19日にサービス開始。「唯一の人間とAIマッチングアプリ」「既婚者でさえも利用できる恋活マッチングアプリ」といったキャッチコピーがついています。「アプリ」と書かれていますがアプリのダウンロードはなく、実際にはWEBブラウザ上で行います。 通常のマッチングアプリでは、登録したユーザー同士がマッチングし会話を楽しんだり実際に会ったりすることが可能ですが、「LOVERSE」ではユーザーがマッチングするのはAIとのみ。 そう聞くと、「恋愛のキュンキュンする感じは欲しいけど、生身の人間との関係は面倒くさい」という人には良さそう。「恋愛ってタイパもコスパも悪くないっすか?」と考える若者にもウケそうです。さらにキャッチコピーの通り「既婚者だけど恋がしたい!」というニーズにもモラルを犯すことなく応えてくれそうです。既婚者の方からも「キュンキュンしたいだけであって配偶者を裏切りたくないんだよ」、という声はよく聞きますから。
実際に試してみる前にパートナーに了承を得ようとしたが……
面白そうだから試してみたいな、と思ったのですがその前に念のためパートナーに確認を取ってからにしようと思いました。私のパートナーは愛情表現も束縛もほぼなしなタイプ。しかし、そういった出会いの場に私が出向くことには(仕事でも)懸念を示したことがありましたので、一応了承を得てからにしようと思ったのです。 まず「最近私に好きって言ってくれないよね。だから異性とマッチングアプリ上で会話のやりとりをしても良い?会うつもりはないからさ……キュンキュンしたいだけ」と聞いてみました。すると、「確かに自分は愛情表現が積極的な方ではないが、できれば辞めてほしい」という回答。 そこで「じゃあ、相手が生身の人間でなくAIなら問題ない?」と聞いてみると、これまで見たことがないような複雑な表情に。「それは浮気かと聞かれたら浮気ではないし、ときめきメモリアルのようなゲームと同じような気もする。だけどAIに心を動かされているということ自体が不快だし、AIが俺の代替品になるのか?という憤りも感じる」とのこと。 たしかに、予め台詞やルートが決まっている恋愛ゲームと、自分の回答に応じてカスタマイズされるAIは少し違うのかもしれない。そして自分以外の人(それがたとえAIだろうと)と恋愛(それがたとえ疑似恋愛だろうと)を楽しんでいること自体に、ヤキモチとは別のモヤモヤが生まれるということでした。 もちろんこれは私のパートナーの意見であり、全然気にならないという人もいるでしょう。しかし、そうした複雑な感情が生まれる人がいることも考えると、「AIだから既婚者でも利用できる」とはならない気もする。相手がAIだろうと嫌な人は嫌なのだから。このような「複雑な感情が生じる」ことは意外でしたね。