【毎日書評】じつはシンプルで簡単だった!ビジネス英会話力を伸ばす方法
グローバルで活躍している人は「わかりやすさ」と「気遣い」「結果」を意識する
そしてグローバルで活躍している人たちはビジネスの現場で「「シンプル」「ていねい」「効果的」の3点を意識し、誰にでも伝わる英語で話しているのだそうです。それぞれを確認してみましょう。 まず最初の「シンプル」とは、わかりやすい表現を使うこと。そもそもビジネス英会話は「目的ありきのコミュニケーション」であり、なにより重要なのは「意味と内容が伝わる」ことです。それは「商品やプロジェクトの概要を伝えたい」「商談をまとめたい」「価格交渉をしたい」など、目的がなんであっても同じ。そのため、とにかくわかりやすい話し方が好まれるわけです。 2つめの「ていねい」とは、相手を気遣って話すこと。ビジネスの場においては、相手の立場に立って考えることが必要不可欠です。そこでコミュニケーションを円滑にし、よい関係を構築するために、“相手に対する気遣いを意識した話し方”をつねに心がけることが大切だということです。 たとえば外国人の同僚がミーティングに遅れてきたとしたら、どのように声をかけるでしょうか? Why are you late? (なぜ遅れたのですか) Is everything OK? (何かありましたか) (18ページより) 日本語の場合を考えてみても、本当は遅れた理由を聞きたかったとしても「なぜ遅れたの?」と直接的には聞かないのではないでしょうか。それは英語も同じ。 「電車が遅れた」「エレベーターが止まってしまった」など、相手に非がない予測不可能なアクシデントに見舞われた可能性もあるため、理由を問いただすのではなく、Is everything OK?(なにかありましたか)と、相手の状況を考慮したうえでことばを投げかけるべきだということです。 3つめの「効果的」とは、「結果を出す」ことを意識して話すこと。グローバルで活躍する人たちは、つねに「結果を出す」ことに意識を向けているもの。ちなみにここでいう結果とは、「営業成績を上げる」「顧客を増やす」といった中長期的な成果ではないそう。 日常的なビジネスのシーンに応じ、次の展開につながるなんらかのきっかけやチャンスに結びつけることを意味しているということです。初対面の人から、勤め先を聞かれたときの会話を見てみましょう。 Where do you work? (どちらにお勤めですか) I work for Bizmates. (ビズメイツに勤めています) (19ページより) これは間違いではないものの、会社名を伝えるだけではもったいないと著者。結果を出すことを意識している人であれば、次のように答えるそうです。 Where do you work? I work for Bizmates. We provide an online business English program for Japanese business people. We are the No.1 company in this industry in Japan. How about you? (19ページより) 会社名を伝えたあと、「私たちは、日本のビジネスパーソン向けのオンラインビジネス英語プログラムを提供しています」「この業界では、日本で1番の会社です」と添え、自社がどのような会社なのかを説明し、強みをさりげなくアピール。 そのうえで、「あなたはどちらにお勤めですか?」と尋ねれば、相手もまた自分の強みなどを話しやすくなるわけです。(17ページより) いろいろな背景から、日本人が使う英語にはいくつかの特長的な間違いや言い回しがあると著者は指摘しています。そうしたことがもたらす致命的な事態を避けるためにも、本書を活用しながらビジネスに役立つ英会話力を身につけてみてはいかがでしょうか? >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: あさ出版
印南敦史