バレエとミュージカルの裏側を語る「客席から見えるキラキラの倍はドス黒い」
── 皆さんが考える、人としての美しさとはどういったものですか。 オーロラ 細く力強い筋肉を付けることや、客席からの見え方を磨いてきましたが、結局は物語や人物に対してどれだけまっすぐに素直に向き合えるかが大切だとわかりました。それができている時に、美しいと感じてもらえるのかもしれません。 ジゼル 私は、飾らない自分らしさを発信できている人たちを美しいと感じます。 ── それは潔さを感じて? ジゼル 強さかもしれない。自然なんだけど、そのままの自分でいられるという強さ。芯がある女性を美しいと感じるのかもしれない。 クララ それは私も共感する。以前、仲 里依紗さんが「職業・仲里依紗、副業・女優」と言っていて素敵だなと。何かになろうとするのではなく、自分自身が心地よく生きていこうとする姿勢が、私の思う美しさなのかもしれません。 ジゼル あ~、それはカッコいい。そういう強さを持った女性を美しいと感じます。 ── 今回、バレエとミュージカルの舞台裏について聞かせてもらって、外見と身体表現の美しさを競い、その上で難しい人間関係も乗り越えていかなければならない厳しい世界なのだと実感しました。その中でも、3人は外見の競争よりも内面の美に重きを置いている点に、「美しさ」の奥深さを感じさせられました。
写真/グレイ・ジェームズ(ジゼル、クララ)、玉井 美世子(オーロラ) 取材・文/木村千鶴