シリア反体制派、前首相と会談 政権移譲合意 イスラエルは空爆強化
シリアで崩壊したアサド政権のジャラリ首相は9日、反体制派を主導する過激派組織「シャーム解放機構」(HTS)の指導者のジャウラニ氏と会談し、反体制派側に政権を移譲することで合意したと明かした。反体制派側は、円滑な政権移行を進める姿勢を見せ、新政権の発足に向けて本格的に動き出した。 【写真】シリアの首都ダマスカスで2024年12月9日、反体制派がアサド政権打倒を発表した後、外出禁止令で商店がシャッターを閉めるなか、通りを歩く人たち=ロイター 反体制派は9日、SNSへの投稿で、「シリア国民への(行政)サービス提供を保証した形での政権移行について調整した」と述べ、ジャウラニ氏とジャラリ氏が向かい合って協議する姿を収めた動画を公開した。ジャラリ氏は9日、中東の衛星放送局アルアラビアのインタビューに、反体制派に必要な引き継ぎを行うことで合意したと語った。 反体制派は「新政府が発足次第、活動を開始する」としており、政権移行を急ぐ構えだ。ロイター通信は10日、HTS系指導者のムハンマド・バシル氏が暫定首相に就任すると報じた。
朝日新聞社