攻め続けた市ヶ尾が新栄を4-0で破りブロック決勝進出
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の1次予選3回戦が行われ、新栄と対戦した市ヶ尾が4-0で勝利を収めブロック決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】市ヶ尾 vs 新栄 序盤から攻撃的に攻める市ヶ尾は前半の多くの時間帯で主導権を握るが、ディフェンシブに臨んだ新栄に手を焼き、得点は25分にMF8仙田俊介があげた1点のみ。若干の消化不良のまま迎えた後半は、スタートから新栄のDFラインが高くなったことで、両サイドの裏にスペースが出来ると37分、その右サイドからのクロスにFW9平野颯が飛び込み追加点をあげる。 しかし、新栄も49分に獲得したCKからDF4川畑大道がヘディングで合わせるが僅かに枠を外れ反撃のゴールにはならず。すると飲水明けの56分、途中出場のMF小泉友星のミドルシュートがクロスバーに跳ね返ったボールを平野が押し込みリードを3点とすると、直後の58分にはバイタルでFW10西山知己が短く叩いたボールをFW14伊東大和が豪快に振り抜きゴールネットを揺らす。市ヶ尾は追加点こそなかったが、その後も攻撃の手を緩めず、4-0で新栄を下し20日に行われるブロック決勝へ駒を進めた。 試合後、市ヶ尾・相山真二監督は「前半相手が引いて難しかったですが、その中で1点取れたのが後半のパワーになりました。まだまだ決め切る技術、メンタル、落ち着き、そこは足りないので、ブロック決勝でそこをできるようにしながら上を目指したい」と次に向けての課題をあげた。ブロック決勝については「ブロック決勝に勝たないと次がついてこないので…まずは一戦必勝で臨みたいです。3年生は2年前、先輩たちが2次予選で一回勝っているのを見ていて、その刺激を受けて育ってきているので、そこを追求して後輩たちに繋いでいって欲しい」と期待を込めた。 キャプテンの西山は「自分たちは攻撃力を武器にしているので、前半に点が取れなかったのはもどかしかった。それでも1点を決めて波に乗れて自分たちのペースを作れたのは良かった。その中でも冷静にやるべきことはしっかりやるというのはゲームの中でもみんなに徹底しました」と試合を振り返った。2次予選に向けては「まずは良い準備をして、来週勝って2次へ行って…『2次で戦って2次で勝つ』というのを目標としていますので全員で気合を入れてやっていきたいと思います」と意気込んだ。また、2得点をあげた平野は「もう少し出来たのかなと思います。自分としてもハットトリックという大きな仕事をしたいと思いましたが、周りも決めてくれたので、とにかくチームを盛り上げる自分の仕事が出来たことは良かったと思います」と物足りなさは残るものの最低限の仕事はできたと自身を評価。さらに次戦に向けては「2次へ行くのは自分たちの目標であり通過点なので『絶対に行くんだ』という気持ちで、全力で勝ちに行きたいです」と早くも闘志をたぎらせていた。 一方、1次予選3回戦で散った新栄だったが、キャプテンのMF6羽田晴音を中心に最後まで諦めずにボールを追いかけ、GK1池田健太は好セーブを連発しチームに勇気を与えていた。 (文・写真=西山和広)