調教師転身の陶文峰騎手が有終の美!サクラトップキッドが史上初の3歳馬V果たす/北上川大賞典
<北上川大賞典>◇24日=水沢◇M2◇ダート2500メートル◇3歳上◇出走11頭◇1着賞金350万円 3番人気のサクラトップキッド(牡3、伊藤忍)が制し、第46回の北上川大賞典で史上初の3歳馬制覇を果たした。勝ちタイムは2分47秒0。鞍上は陶文峰(とう・ぶんほう)騎手(44)。先日、NARの新規調教師試験合格が発表され、これが現役最後の重賞騎乗で見事に有終の美を飾った。 2周目1コーナーで先頭に立つ積極的な競馬。昨年覇者で1番人気ノーブルサターンが最後は猛追するが、これに3馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。 殊勲の陶騎手は「騎乗依頼が来るとは思っていませんでしたが、(高橋)悠里騎手から声をかけられたのでレース前日、調教で乗って具合を確認して臨みました。思ったより前で競馬ができましたし、悠里騎手から早めに仕掛けた方がいいとヒントをもらいましたから。(2周目1コーナーで)『行くなら今しかない』と思い切って先頭に立ちました。これが騎手生活最後の重賞ですから、勝つことができてうれしいです。自分らしい競馬もできましたから(騎手生活を)やり切りました」と充実感を漂わせた。 管理する伊藤和忍調教師は「レース間隔を開けるとズブくなるので詰めて使い、中間もしっかり追い切りを消化。万全の態勢で臨めたのが勝因だったと思います。(距離が)長いところはゴリゴリのオープン馬が集まりますからね。青藍賞3着で古馬ともやれる手ごたえはつかみましたが、3歳馬で北上川大賞典を勝てたことは大きいと思います。この後は遠野馬の里で休養させて、ぶっつけで桐花賞(M1、ダート2000メートル、12月31日=水沢)へ向かいたいと思っています」と暮れの大一番を見据えた。