全国調査で里山の身近な鳥や蝶が急速に減少 「生物多様性、50年で73%低下」とWWFが危機感
人類は地球というかけがえのない環境を多くの生物種と分かち合っている。生物多様性は人間を含む多種多様な生物が地球上で互いにつながっていることなどを示す概念で、これが失われると人間の存在も成り立たないなどとする考え方だ。
WWFは「今後5年」と期限を定めて国際社会に早急な取り組みを求めている。国連のグテーレス事務総長はCOP16の開会式に向けたビデオメッセージで「自然を破壊すると、紛争、飢餓、病気が悪化し、貧困、不平等、気候危機を助長し、持続可能な開発や文化遺産、国内総生産(GDP)が損なわれる。生物多様性を守るための国際枠組みは、地球とその生態系との関係を再構築することを約束しているが私たちはまだ軌道に乗っていない」などと述べ、COP16での成果に期待を寄せた。
内城喜貴/科学ジャーナリスト
◇11月8日追記 本文の一部を訂正しました。 7段落目) 誤「里山で見かけることができたオタカは5.2%」 正「里山で見かけることができたオオタカは5.2%」