小池都知事定例会見11月4日(全文1)豊洲延期、維持経費削減も1日500万円
豊洲市場の移転の大まかな行程表作成について
豊洲市場の移転につきましては、まず安全性を検証するということ。それから今後必要となる手続きなど、4つのステップがあると考えておりまして、こちらのほう。大まかな行程表、ロードマップを作成いたしたところでございます。 まずステップ1、左でございますけれども、これは現在行っております、安全性などの検証でございます。ステップ2、こちらは環境アセスメントでございますが、この2つのステップを経まして総合的な観点から移転するかどうかの判断を行うという流れになります。その後ステップ3としまして必要に応じて追加対策の工事を実施して、最後が農林水産大臣の認可手続きということで、全部で4段階にわたるということになります。 この4つの期間を通じまして、市場の業者の皆さま方への支援、補償、そして豊洲の維持費のさらなる削減などに取り組んでいくということで、下のほうに横書きになっておりますけれども、市場業者への支援、補償、維持費の削減、それから重要な環状2号線の代替措置ですね。それから築地の補修といったような、主な課題とすればこの4つであろうかと思います。 まずステップ1でございますけれども、安全性等の検証につきましてはご承知のように専門家会議の座長、平田先生のこの会議でありますけれども、土壌の安全性の問題を中心として、科学的な知見に基づいた検証を行っていただいているところでございます。また再開いたしました、この専門家会議につきましては近々また会議が開かれるということで、また皆さま方には別途お知らせすることになろうと思います。まず専門家会議。 もう1つ、こちら、市場問題PTでございます、プロジェクトチームでございますが、ここは小島顧問をトップにいたしておりまして、こちらは建物の安全性、施設の機能の安全性、事業継続性、土壌安全性のセカンドオピニオンということで、それぞれ調査、検討をお進めいただいているところでございます。この市場事業の継続性についての検証なども必要かと思いますけれども、これらPTの検証作業につきましてはインターネット中継で全国に発信をするということで、こちらのほうも情報公開をしっかり進めてまいります。 次にステップ2、ステップ2でありますが、環境アセスメント。これは専門家会議と市場問題プロジェクトチームの検証を踏まえました上で、その結果と対策をセットで環境局に変更届を提出する必要があるわけでございますけれども、さあその環境が、環境の影響がどれくらいかによって道が分かれるといいましょうか。まず環境影響が軽微の場合でありますけれども、このときは、環境影響評価審議会に報告をいたしまして、変更届の手続きはそれによって終了することになりますが、だいたい1~2カ月の作業となろうかとみられます。 逆に環境に著しい影響を及ぼす恐れがある、そのような結果が出ましたときには、今度は環境局が同じく審議会に意見を求めるということになります。つまり報告だけで済むのか、それとも意見を求めるという、その段階が違ってくるということであります。そこでその審議会がもう一度アセスやり直しと、再アセスの必要がありと、このようにした場合にはアセスのやり直しということになりまして、この場合は15カ月、およそでありますけれども、15カ月かかることになるということでございます。移転延期はかなり長期にわたるということとなります。 アセスの手続きを行いまして、必要な対策を講じて安全性が確保されるという結論が得られました、その段階で総合的な観点から移転するかどうかの判断が行われるわけでございます。これがステップ2であります。 そして最終的には必要な追加対策工事の実施、これはそれぞれ市場PT、それから専門家会議、それぞれこうすることによって問題点の、もしくは課題の解決につながるといったようなさまざまな意見が出てくるかと思いますけれども、それで必要な工事があるのならばそれを実施する。そして都として安全性の確保と業務の適正かつ健全な運営の確保ができるのかっていうことを確認した上で、次の最終的なこのステップ4、農水大臣への認可手続きへと進む。 これはこれまでの流れと基本的には同じ、これは行政の手続きの話でありますからあらためて申し上げて確認をしているわけでありますけれども、このようにしてこれからの流れは、再アセスが必要なのか否かといったところで分かれてくる。これはそれぞれ検証してみないと現時点でどうこうと言えるものではないと思います。 8月31日に豊洲移転の延期を決断したわけでございますけれども、そのときに3つの疑問点を私は挙げさせていただいたことを覚えてらっしゃるかと思います。それは、ないか。安全性への懸念。それから巨額でかつ不透明な費用の増加。情報公開の不足が解消されていないということ。この3つを挙げさせていただいたわけでございますけれども、今ご説明いたしました4つのステップを確実にクリアしていけばこれらの疑問も解消されるものと考えております。食の安心・安全、確保されて、そしてまた都民に信頼される市場を目指すためにもこの4つのステップを着実に進めてまいりたいと存じます。