マエケンはメジャーのFA第2グループ争奪戦の目玉!
米国の大型休暇サンクスギビングが終了した途端に、大リーグのFA市場が活発に動き出した。週明けの11月30日(日本時間1日)にはジョーダン・ジマーマン(29)がタイーガスと5年総額1億1000万ドル(約135億円)で契約。レッドソックスは、今季の目玉、左腕デービット・プライス(30)と7年総額2億1700万ドル(約267億円)という投手市場最高額で契約。米国時間4日(日本時間5日)に正式発表を行った。更に、同日の夜になって、もう1人の目玉、ザック・グリンキー(32)がダイヤモンドバックスと6年総額2億650万ドル(約254億円)で合意というニュースも飛び込んできた。 グリンキーの平均年俸約3400万ドル(約42億円)は投手最高額を更新するという。 Dバックスは熱心に広島時代の前田健太投手(27)を調査し、先月のGM会議でもスチュワートGMが「アイラブ前田」と語るなど、前田獲得に意欲を見せていたが、実際には前田のポスティング手続きより早く、グリンキーを獲得したことになる。また、同日、ベテランのジョン・ラッキー(37)はカブスと2年3200万ドル(39億4000万円)で契約したとも報じられた。 「プライス&グリンキー」という今オフの目玉、2人の行き先決定と前後する形で、日本では、広島がマエケンのポスティングによるメジャー挑戦を容認することを発表したが、これは機を見計らった賢明なタイミングと言えるだろう。「プライス&グリンキー」の2枚看板は、“ナンバー1エース”の補強が不可欠で尚且つ、金満な球団だけが獲得できる総額2億ドル超えの“高嶺の花”。一方、広島時代、WBC、プレミア12での活躍で実力が保証されているとはいえ、前田の評価はナンバー1エースではなく、先発3、4番手を任せられる“第2グループ”に位置付けられる。2枚看板が揃って行き先を決めたことで、いよいよここから第2グループの市場が活性化することになるが、そのタイミングでポスティング表明したことは、マエケンにとって追い風になるかもしれない。 では、この第2グループにはどんな顔ぶれがいるのか。まずジョニー・クエト。米メディアにはダイヤモンドバックスから6年総額1億2000万ドル(約146億円)を提示されたが、それを蹴ったと報じられており、1億4000万ドル(約170億円)から1億6000万ドル(約195億円)辺りを狙っているものとみられている。そして、メジャーでの実績で高く評価されており、マリナーズが、積極的に残留交渉を行っている岩隈久志(37)、元中日で今季オリオールズでローテーを守った左腕チェン(30)、そして、ポスティングでのメジャー挑戦が、ついに軌道に乗ったマエケンが、注目のローテー候補として、クエトに続く評価を受けている。彼らが形成する第2グループの争奪戦のゴングが今、鳴ろうとしているのだ。