前年の“失格”を乗り越えて… 菅楓華は最終ホールでまさかのOBも冷静さを失わず「ナイスボギーでした」
「成長を感じる1年だった」
◆国内女子プロゴルフ QTファイナルステージ 11月26~29日 葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県) 6454ヤード・パー72 【写真】清本美波&馬場咲希&菅楓華ら昨年のプロテスト合格者/渋野日向子、原英莉花、稲見萌寧、菅沼菜々、大里桃子ら2018年合格組の貴重なリクルートスーツ姿
菅楓華にとっては“苦い記憶”が残っているQTファイナル。 昨年は4日間を完走して5位に入ったものの、その後スコア誤記が判明して失格処分に。まさかの形でレギュラーツアーの出場権を失ったのだ。
その悔しさをバネに挑んだ2024年シーズン。 プロデビュー戦となった「Vポイント×ENEOS」でいきなり7位タイの好成績を残すと、限られたチャンスを着実にものにして第1回リランキングを突破。 その後も「ゴルフ5レディス」「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で8位タイに入るなどして第2回リランキングも突破し、結果的にレギュラーツアーは22試合に出場。10月の「スタンレーレディスホンダ」でも7位タイに入り、合計4度のトップ10入りはルーキーの中では政田夢乃の5度に次ぐ回数に。 メルセデス・ランキングは63位とシード獲得には惜しくも及ばなかったものの、「いろいろな経験ができて自分自身も成長を感じる1年だった」と充実したルーキーイヤーを過ごせたようだ。 今年のファイナルQTは「73」「74」と初日から苦戦を強いられたものの、インスタートの3日目は「71」をマーク。最終9番はティーショットを右に曲げてOBになったが、「ナイスボギーだったと思います」と振り返るように、3メートルの嫌な距離が残ったボギーパットを冷静に沈め、ミスを最小限にとどめてラウンドを終えた。 1日を通して強い風が吹く厳しいコンディションに苦しむ選手も多い中で、2バーディー、1ボギーの「71」をマーク。これで突破圏内の29位タイに浮上したが、「通過ギリギリじゃなくて上を目指したい。明日が勝負になる」と気を引き締める。 涙をのんだ1年越しの“リベンジ”へ。最終日の戦いにも注目だ。
菅 楓華(すが・ふうか)
2005年5月17日生まれ、宮崎県出身。23年のプロテストで一発合格。同期は馬場咲希、清本美波、高木優奈ら。同年のファイナルQTではスコア誤記により失格となったため、QTランキング104位でルーキーイヤーをスタート。プロデビュー戦の「Vポイント×ENEOS」で7位タイに入った。ニトリ所属。
ゴルフのニュース編集部