<春へのキセキ・センバツ2021>選手紹介/7 智弁学園 前川右京選手/天理 瀬千皓選手 /奈良
◆智弁学園 ◇好投手との対戦心待ち 前川右京選手(2年) 「暇さえあればバットを振る」と言うほど練習が大好きな左の長距離砲。「チームのために長打力を生かしたい」と本塁打にこだわり、高校通算30本を数える。 毎日午後10時ごろまで室内練習場にこもり、最後に鍵を閉める。昨夏以降は「周りも休んでいるから自分も」という甘い考えを捨て、自分の決めた目標や練習に対して貪欲に取り組んできた。直球だけでなくボール球も狙い、より強い打球運びを目指す。 パワーの源は、1日10杯以上の白米と好物のイチゴ。心身ともに「どっしり構え」無心で打席に入る。3度目となる大舞台では「バックスクリーンに打ち込みたい」と好投手との戦いを心待ちにし、球威に負けないスイングを誓う。 ◆天理 ◇球と向き合い迷い打破 瀬千皓選手(2年) メガネが印象的な天理の主砲。ここ一番での勝負強さには定評があり、周囲からも「『いいとこどりやな』と言われる」と笑顔を見せる。 昨秋の近畿地区大会県予選ではいつもの調子が出ず、打席でも「足の上げ方など、技術のことばかり考えていた」。しかし、コーチの助言で球に向き合うことだけに集中。近畿地区大会では迷いが吹っ切れ、徐々に調子を取り戻した。「悩んだら自分を追い込みがち。そこを改善したい」 冬以降は、食事も練習の一部と捉え、間食を増やした。自分でにぎるおむすびの具は、母が送ってくれる明太子がお気に入り。体重増で飛距離も伸びた。「おむすびパワー」で甲子園でもヒットを連発するつもりだ。