世帯年収1560万円の共働き夫婦は、9540万円の湾岸タワーマンションを買えるのか? その2・10年後の金融資産は4750万!(中嶋よしふみ FP)
■支払い総額は1億円越えで実質的に「億ション」。
中嶋:ではフルローンでシミュレーションするとして、あとは金利の選択ですね。変動か固定か、これは具体的な数字を見ながら考えましょう。 ●相談時点の金利 変動金利 0.2~0.4%程度 固定金利(35年固定) 1.4~1.8%程度 ●毎月の返済額と返済総額 変動 0.35%で計算 ・月額 約24.1万円 ・総額 約1億137万円 固定 1.5%で計算 ・月額 約29.2万円 ・総額 約1億2268万円 ※別途、管理費・修繕積立金が月約5.5万円、固定資産税が年間約28万円 中嶋:どこで借りるかは別にして、概ね金利の最低水準はこれくらいです。金利は毎月変わりますから変動と固定はそれぞれ0.35%と1.5%で仮の数字を置いて、借入期間も一旦35年で計算するとこんな感じになります。 夫:金利の低い銀行を探すにはモゲチェックとかで良いんですか? 中嶋:ええ、モゲチェックはほとんどの金融機関をカバーしてるので問題無い、というか役に立つと思います。地方だと固定金利のもっと低い銀行もありますけど支店が近くに無いと使えないんです。あとは団信(団体信用生命保険)の特約をつけると0.2%とか0.3%くらい金利に上乗せされます。団信は保険と関係しますので後で説明しますけども、上乗せ費用は0.2%だと月に9000円くらい、0.3%だと1.4万円くらい。団体信用生命「保険」なので、保険の費用として考えてください。一般的な保険との違いは途中で解約が出来ない部分です。 夫:団信と保険については了解です。自分達でもシミュレーションはもちろんしてますけど、支払い総額が1億円とか毎月の返済が管理費込みで30万超えとなると。さすがにウっとなります(苦笑)。 妻:本当に(苦笑)。 中嶋:そうだと思います(苦笑)。これに諸費用も加算されますから総額はもっと多いんです。ただ、なんとなく怖いと考えても仕方ないので「じゃあこの数字がどういう意味を持つのか?」ということなんですね。その際にさきほど確認した1年間の貯金額を使って計算、シミュレーションをします。収入に占める返済比率がウンヌンみたいな意味の無い数字でなく、購入後に収支がどう変化するか、つまり貯金額がいくらになるか具体的に計算します。 妻:金利はどっちにするかすぐに判断つかないので、よりシビアな固定金利でまずは計算して頂けますか?
【関連記事】
- ■続きはこちら→世帯年収1560万円の共働き夫婦は、9540万円の湾岸タワーマンションを買えるのか? その3・完結編(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー)
- ■前回の記事はこちら→世帯年収1560万円の共働き夫婦は、9540万円の湾岸タワーマンションを買えるのか? その1(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー)
- ■変動金利は危険なのか?(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー)
- ■過去最高の税収68兆円より社会保険料が多い理由。(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー)
- ■ジャニーズ事務所・東山紀之さんのコメントは、テレビ朝日と日本テレビによる報道倫理違反の可能性がある。(中嶋よしふみ ウェブメディア編集長)