iPhoneのアプリストア外部解禁、情報漏えいの危険はないのか? 規制案を作った政府のキーマンが描く構想とは
―アップルが外部のアプリストアに示す安全基準が過剰なのかどうかは国で判断する。高い技術的知見が求められる。 「国の人的なリソースは充実させなければいけないが、プラットフォーム事業者に法律の順守状況の報告を出してもらう。可能な限り公表し、それが必要十分なのかを説明させる。セキュリティーの専門家など関係者も巻き込み、評価できる仕組みを入れる。バランスの取れた着地点を見いだせるようになる」 ▽「アップルが築いた価値は評価すべきだが、もっと良いアプリストアができる余地がある」 ―経済安全保障とのバランスは。 「経済安保の視点も含めて検討している。経済安保の対応策は、スマートフォンであれば、役所や企業などの組織が端末を管理し、インストールできるアプリとできないものを管理するのが一番大事だ。ユーザーのニーズに合ったサービスが出てくることが、私たちの目指していることだ。安全を犠牲にして競争のことだけを言っているわけではない。アップルが築いた安全、安心の価値は評価すべきだと思うが、もっと良いものができる余地はあるのではないか。外部事業者がアプリストアを運営できるグーグルOS『アンドロイド』搭載のスマホでは、安全面で優れた他のストアが存在していることは意見公募でも指摘されている」 ―新規制に反発するアップルとの協議は。
「率直に意見交換している。彼らも、私たちがちゃんとやってくれていると理解していると思う。既に新規制の方向性は一定程度、出ている。詳細部分のコミュニケーションを続けている」