ハイブリッド EV PHEV 4WD…… 欧米車が越えられないと言われ続けてきた日本車の「壁」
■快適装備は日本車
電動格納式ドアミラーなどは、日本車が先行して普及。便利な機能とわかり、海外メーカーも採用を開始した。安全性を高めるバックモニターも同様。今は海外のクルマもウィンドウの下端が高まって視界が悪く、SUVも増えたからバックモニターを備える。 越えられないのは収納やシートアレンジ。日本車は豊富だが、欧米は壁を越えられない。 理由は2つある。まずは日本車ほどニーズがないこと。2つ目は安全対応。上に置いたモノが不安定になるトレイ、事故の際に荷物が乗員に加害性を持つ心配の伴うシートアレンジなどは採用されていない。 ●越えられたか度:67点(文:渡辺陽一郎)
■欧米車はハイテク装備が少ない
カーナビなどのハイテク、特に衝突回避の支援機能は、日本車が海外メーカーに先んじた分野。今でも価格の安さでは日本車が有利だが、海外の追い上げも激しい。ボルボはミリ波レーダー/赤外線レーザー/カメラを装着して、車両後方の対応も行なう。 技術の優劣ではなく、考え方の違いが明確になったのが興味深い。日本車は衝突不可避時に緊急ブレーキを作動。対象物との速度差に応じて事故を未然に防ぐ完全停止を求めるが、メルセデスやBMWは警報や軽い制動にとどめ、本格的な回避操作はドライバーに委ねる。ボルボには完全停止の機能がある。 ●越えられたか度:88点(文:渡辺陽一郎)
【番外コラム01】燃費対決
日本のJC08モード燃費と欧州複合燃費(ACEA)の燃費対決!欧州複合燃費は、市街地モード、高速走行モードを組み合わせたもので、実燃費に近いといわれるが、車種によって欧州複合燃費のほうが、燃費がいい場合がある。 まず、フィアットとポロの対決はJC08モード燃費、欧州複合燃費ともにポロの勝ち。JC08モード燃費はわずか0.2km/Lの差だったのが、欧州複合燃費での差が1.5km/Lと大きく開いた。 注目のアテンザ2.2DとBMW320dの勝負はJC08モードではアテンザのほうが0.6km/L上回っているが、欧州複合燃費では逆に1.9km/Lの差を付けられてしまった。