【新日本】1・4東京ドームでザックに挑戦する新時代エース・海野翔太の悲壮決意と信念
新日本プロレスの来年1月4日東京ドーム大会で、IWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.(37)に挑戦する海野翔太(27)が悲壮な決意を明かした。日本プロレス界最大イベントのメインに、タイトル歴のない海野が立つことに賛否両論が巻き起こっているが、新時代エースの信念は揺るがない。東京ドームのメイン経験者が近年だけで5人も退団した、団体の未来を担うつもりだ。 海野は10月両国大会、4日の大阪大会と2度にわたりザックに挑戦表明し、いずれも会場からはブーイングが発生した。1・4ドームでの挑戦決定を受け「実績だ、結果だ、東京ドームのメインが弱いとか、心の底でふざけんなって思ってますよ。これからの新日本プロレス、若い選手が引っ張っていかなきゃダメでしょう」と豪語。翌1・5ドームでザックはリコシェとの対戦が発表されたが、海野はAEW世界王者ジョン・モクスリーとの対戦を熱望した。 G1クライマックス公式戦で、優勝者のザックに勝利を収めている。それ以外でタイトル歴などの実績がないことがドームでの挑戦に否定的な声を生んでいる側面はあるものの、実際問題として他に挑戦者候補がいなかったのもまた事実だ。 「他の人が出てくるならまだしも、誰も出てきてない現状で文句を言われる筋合いはないのかなと。現状、僕だけが行動して形になってるんだから、突き進むだけですよ。邪魔しにくる人がいるなら今からでも来てもらっていいですし」と主張。「チャンスが目の前にあるのに『僕はまだ実績が足りないので、控えさせていただきます』みたいなレスラーがトップに立てるわけないですよ。あとはリングで(評価を)ひっくり返すだけです」と闘志を燃やした。 今年はオカダ・カズチカ、ウィル・オスプレイが退団。さらにさかのぼると昨年は飯伏幸太とジェイ・ホワイト、2019年にはケニー・オメガと、実に5人もの東京ドームメイン経験者が新日本のリングを去った。 それだけに海野は「今の新日本に必要なのは、ネームバリューや実績があるレスラーじゃなく、新しいスターだと思いますし、自分がそうならないといけないと思ってます。もちろんそれは、自分の力で勝ち取らなきゃいけない」と使命感に燃えている。 「みんな出ていった状況の中で、『俺が新日本を変えるんだ』『俺が一番最初にそこに行くんだ』と行動するのは当然です。むしろドームに向けて、それをやったのが僕しかいなかったことに憤りを感じますよ」。たとえ理想の形ではなくとも憧れの舞台にたどり着いた。新時代の扉を開くのは、今しかない。
岡本佑介