「えらい!」は子どもの自己肯定感を下げる!? 児童精神科の現役看護師が教える“褒めかた”
例えば、子どもがお風呂掃除のお手伝いをしてくれたとします。そんな子どもの姿を見たとき、きっとあなたの気持ちの中に、「助かったな」「うれしいな」「ありがたいな」といったポジティブな感情が芽生えますよね。すると.......もうお気づきですね? そのポジティブな感情をそのまま言葉にして、「本当に助かったよ、うれしいなぁ...... ありがとう!」と子どもに伝えてあげるのです。 この褒め方のポイントは、子どもがあなたにポジティブな感情を芽生えさせていることを褒めている点です。ピカピカのお風呂を見て喜んでいるのではなく、お風呂をピカピカにしてくれたその子の存在そのものを褒めることになります。この方法が、「子どもから受けたよい影響をそのまま言葉にする」というやり方です。 子どもへの褒め言葉に困ったときにこそ、子どもの姿を見たときに生まれる自分のポジティブな感情に集中しましょう。そこには、子どもがあなたによい影響を与えているというすばらしい事実が確実に存在します。その事実を子どもにストレートに伝えることで、子どもが「あれ? 自分って結構すごいのかな? 」と自分で自分を褒められるようになるかもしれません。 今回紹介したのはこちら 『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』 こど看 著/KADOKAWA 【著者プロフィール】 こど看 精神科認定看護師。精神科単科の病院の児童思春期精神科病棟に10年以上勤める。現在も看護師として病棟勤務しながら、「子どもとのかかわりを豊かにするための考え方」をSNS等で精力的に発信中。メンタル系YouTuberの会所属。一児の父。