ムダ出費は撲滅したい!! 必要or不必要? 今のクルマに水抜き剤は必要か?
■水抜き剤が効果を発揮するクルマもあるが……
●水抜き剤の成分はどんなもの? 水抜き剤の主成分は可燃性の液体であるイソプロピルアルコール。アルコールであるイソプロピルアルコールは水に混ざりやすく、エンジン内で燃焼することができる。 水抜き剤は水とガソリンをキレイに混ぜてくれる(タンク内の水を抜いてくれる)イメージがあるがそうではない。「少量の水(水滴)にアルコールを混ぜることでなんとか燃焼室内でガソリンとともに燃やしている」だけ。 ただ、水抜き剤には防錆剤を含むものも多くあり、サビの発生を防ぐ効果もある。 ●現代のクルマにはほぼ必要ナシ! 欧米で1960年代に採用され始めた樹脂製燃料タンクだが、2000年代に入って日本車にも樹脂化の波がやってきた。 燃費向上に寄与する軽量化、形状の自由度の高さから樹脂化は進み、金属製タンクに発生するサビの心配は樹脂製タンクにはない。よって、現代のクルマであれば水分除去ではなく防錆の意味での水抜き剤はほぼ不要である。 しかし、2000年代以前のクルマ(2000年代以降の国産車にも金属製タンクを採用するクルマはある)、防錆処理を施していない金属製タンクのクルマであれば、水抜き剤によるある一定の効果はある。 不安な人はディーラーなどで水抜き剤が必要か不要かを確認しよう。
■水抜き剤を使う場合の注意点
●水抜き剤には種類があるので要注意! 水抜き剤には燃料によって種類が用意されるため、水抜き剤を使う場合はガソリン車用か軽油車用かをまずはチェックしたい。また、自車の取り扱い説明書をよく読むと、「燃料添加剤や水抜き剤を使用しないでください」と書いてある車種もある。 水抜き剤の多くは満タン時に1本を注入するが、多く入れると「燃焼状態が良くなって性能アップ!」とはならないので必ず用量も守ること。 ●サビの原因となる水滴を発生させないために 金属製タンク内の水滴によるサビは、タンク内に燃料がほとんど入っていない状態が長く続くと発生しやすい。樹脂製タンクであっても結露による水滴が気になるのであれば、給油時はできるだけ満タンにして結露が起こりにくい状態を保つといいだろう。