イスラエルとエジプトが声明 カーター元米大統領死去でたたえる
中東で敵対していたエジプトとイスラエルの歴史的な和解となった1978年の「キャンプデービッド合意」を仲介したジミー・カーター元米大統領が29日、亡くなった。イスラエルとエジプトはそれぞれ声明を発表し、故人をたたえた。 【写真で振り返る】キング牧師と抱擁を交わすカーター元米大統領 イスラエルのネタニヤフ首相は30日、X(ツイッター)の投稿で「(イスラエルとエジプトの)和平条約は半世紀近く維持され、未来の世代に希望をもたらしている」と述べ、「カーター氏が果たした役割を忘れることはないだろう」と強調した。 エジプトのシシ大統領も声明を発表し、「彼の人道的な活動は模範だった」と強調。「人類に奉仕してきた著名な一人として記憶されるだろう」と指摘した。 パレスチナの地にイスラエルが48年に建国したことがはじまりとなり、イスラエルとアラブ諸国は、4度にわたる中東戦争を戦った。エジプトはアラブ側の中心だったが、キャンプデービッド合意に基づき、79年にイスラエルと和平条約を締結。アラブ諸国で初めてイスラエルを承認した。【エルサレム松岡大地】