付録付きムックでお馴染み…宝島社が「シニア向けヘルス路線ムック」の開発を進める納得の訳
「睡眠マクラ」の付録付きムックなどが……150万部の大ヒットシリーズに!
有名ブランドのバッグやポーチをはじめ、数々のアイテムを「付録」としてつけるムックにより、出版社として独自路線を突き進んできた宝島社。 【150万部の大ヒット!】これが付録!? 多くの著名人が通う鍼灸治療院の監修による「睡眠マクラ」 そんな宝島社から近年は、腹巻ダイエットや美顔器、シェーバー、EMSなどをはじめとした健康・ダイエット系の付録ムックが多数刊行されている。さらに驚くべきは、シニア向け商品も付録付きムックとして登場していること。 いつから、なぜ、こうした健康系のムックを始めたのか。 宝島社によると、グッズ系をメインに扱う部署は約60人。その中でもシニア向け商品を多数手掛けている高田淳氏が対応してくれた。 「健康系がテーマのムックは10年以上前から発売されています。 例えば『ひんやりジェル爽快』シートは’11年に発売されていますし、’16年にはアスカ鍼灸治療院・福辻鋭記さんの監修による『天使の睡眠マクラBOOK』がヒットし、累計150万部を突破する人気シリーズとなっています」(高田さん・以下同) ちなみに高田さん自身が最初に健康系のムックを手掛けたのは、約3年前。最初に作ったのは、『60代からのらくらく健康習慣! 座ったままステッパーBOOK』。足踏みペダルを踏むだけで歩行に重要な筋肉を刺激し、転倒予防やむくみの解消が期待できるという商品だった。 「シニアに向けて手軽に健康意識を刺激できるアイテムはないか、日ごろからテレビの通販番組や新聞広告、インターネットなどで幅広くリサーチしています。その中で目に留まったのがステッパーでした。 書店で展開すればより多くの人に手にとってもらえるのではと、そこから開発・製造をしていただける業者様に、付録付きムックとしてオリジナルで展開できないかとご相談した形です」 これは、ウォーキング講座を全国各地で開催していること、知名度と親しみやすさが抜群であることから、デューク更家氏に監修を依頼。実際に、ステッパーを使ってもらい、使用方法や回数などのメニューも考案してもらい、ヒット商品となったという。 ◆「巻いたら痩せる」→「スッキリ」、「ほぐす」「ほぐれる」→「ボディケア」 「大変だったのは輸送面。基本的に10センチぐらいまでの厚みなら通常の機械で包装できるのですが、それを超えると手作業になるなど、コストがかさむため、梱包できるサイズを検討する必要がありました」 宝島社では、大きい箱に入ったグッズ系を多数扱っているため、アイテム作りの知見や業者とのつながりが強みとなっている。しかし、健康系グッズの場合、従来のムックなどとは異なる知見が必要となる部分もある。