周りに合わせすぎてストレスを抱える子どもの「過剰適応」 10歳までに心がけたい、5つの対処法とは【医師が解説】
4)親も自己肯定感を高める 親自身の自己肯定感を高めることは、子どもの自己肯定感を高める上でもよい影響を与えます。子どもの場合と同じように何か小さな目標を設定して、達成したら自分で自分をほめましょう。また、家族間でもお互いをほめ合って、人を肯定したり、肯定してもらったりする機会を増やしましょう。 5)専門機関に相談する 上記の4つを実践しても不安な場合は、以下のような専門機関に相談しましょう。 ・スクールカウンセラー ・担任/相性のいい先生 ・子育て支援センター ・小児科 ・児童相談所 など できれば1カ所ではなく、複数の専門機関に相談できるとよいと思います。なぜなら、子どもとの相性や専門性の違いがあるからです。専門機関によってはすぐに「発達障害」や「虐待」に結びつける場合もあるため、複数の機関に相談したほうが安心です。 (取材・文/肥後紀子) <前編>「手がかからない「いい子」に見えるが、周りの空気を読みすぎて心が疲れている…子どもの「過剰適応」とは?」から続く ○古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。小児精神医学、小児神経学、てんかん学などが専門。発達障害や自己肯定感、不登校、引きこもり、虐待などの研究を続けながら、教職・保育士などへの講演も。小児の心の病気から心理、支援まで幅広い見識を持つ。主な著書に『自己肯定感で子どもが伸びる――12歳までの心と脳の育て方』(ダイヤモンド社)『空気を読みすぎる子どもたち』(講談社)など。
肥後紀子