菅首相、施政方針演説の最後に口にした「2つの政治信条」
●国民の食い扶持つくるのが「お前の仕事」
一礼した後、コップの水を飲み、最後に自身の政治信条としている言葉について語り始めた。1996(平成8)年、47歳で衆院議員に初当選した際、指導を受けていた当時の梶山静六官房長官から2つのことを言われたという。 「今後は右肩上がりの高度成長時代と違って、少子高齢化と人口減少が進み、経済はデフレとなる。お前はそういう大変な時期に政治家になった。国民に負担をお願いする政策も必要になる。その必要性を国民に説明し、理解してもらわなければならない」 「日本は戦後の荒廃からここまで発展を遂げてきた。しかし資源の乏しい日本にとって、これからがまさに正念場だ。国民の食い扶持をつくっていくのがお前の仕事だ」 コロナの流行がかつてない規模で広がる中、国民に語りかける姿勢が弱いなどと指摘される菅首相。「これらの言葉を胸に国民のために働く内閣として全力を尽くしていく」と、この日一番の声を張り上げた。