「いいことも悪いことも経験できた」交通事故から4年、桃田賢斗29歳の今 #ニュースその後
引退後はひっそり生活したい
今年30歳を迎える桃田はラケットを置いた先の未来のことも考えている。 「ジュニア選手の育成やバドミントン普及のために自分の体育館も建てたい」 引退後は、テレビの解説者やバラエティー番組に引っ張りだこになっている姿も想像できる。バドミントンの地位向上のために一役買って出る活動にはもってこいの人物であるのは間違いない。 「引退後はメディア出演依頼がかなりあるのでは?」と桃田に話を振ると、苦笑いしてこう返した。 「もちろん注目されるのは嫌いじゃないです。誰でもそうなれるわけではないので、感謝しています。でも今は、なんていうんでしょうか、自分にもまだ需要があるんだって(笑)。それはそれでうれしい。でも、現役が終わったら、たぶんそういうのも煩わしくなってくるかなと思う。僕はひっそりと生活したいです」 最後は“冗談半分”にそう言って笑った――。
------------------------------- 桃田賢斗(ももた・けんと) 1994年9月1日生まれ。香川県出身。NTT東日本に2013年入社。2015年に全日本総合選手権初優勝。違法賭博問題で2016年4月から約1年の競技会出場停止処分を受けた。復帰後は2018年から世界ランキング1位を約3年間維持。2020年1月、マレーシアで交通事故に遭い、選手生命の危機に見舞われた。2021年の東京五輪では予選ラウンド敗退。2022年の全日本総合選手権で2年ぶり5度目の優勝を飾り、2023年の同大会で連覇を果たした。