【闘病】看護師が「乳がん」になって初めてわかった"患者さんの大変さ"
「乳がんの初期は、症状がほとんどない」と頭ではわかっていても、実際に不調を全く感じていない人が突然「乳がんです」と診断されたら、ショックを受けてしまう人は多いと思います。 【イラスト解説】「乳がんの原因」となる食べ物《意外と知らない》 話を聞いた闘病者のはづきさん(仮称)も、「精密検査」を受けるように言われた時は落ち込んだそうです。自身も医療従事者(看護師)というはづきさんに、人間ドックから精密検査、告知、治療時などの体験について話を聞きました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
「絶対にがんや! どうしよう…」
編集部:最初に不調や違和感を感じたのはいつですか? はづきさん:不調は特に感じていなかったです。45歳を超えてから毎年人間ドックで検査していたのですが、人間ドックの最後の問診で「去年までは無かった影があるのでどこか受診した方がいい」と説明されたのが最初でした。 編集部:受診から、診断に至るまでの経緯を教えてください。 はづきさん:以前、石灰化で受診したことのあるクリニックでエコー検査をしてもらいました。その時に「画像が石灰化とは違うので詳しく調べた方がいい」と、精密検査で大学病院に紹介状を書いてもらいました。 その日の帰りに「絶対にがんや。どうしよう……」と頭がぐるぐるして駅で階段を踏み外し、女子高生3人の前で膝をついて転んだのを覚えています。何事もなかったように立って歩きましたが、「やばい顔」をしていたと思います。 そこから家に帰るまでも、ずっとモヤモヤぐるぐるしていました。大学病院の受診予約日が1ヶ月以上先だったのですが、家に帰ってから不安でどうしようもなかったです。大学病院では、その日に生検も受けました。 編集部:告知はどのような形でしたか?また、その時どのように感じましたか? はづきさん:私自身が看護師ということもあり、告知はあっさりでした。結果を聞く日、大学病院で受付をした時に、採血以外にも色々な検査の予約が入っていたので「あー、これは術前の検査だ……。この検査が入っているって事は、やっぱりがんやってんなぁ」と。 診察室に入った時に「お気づきかもしれませんが、病名は右乳がんです」と告げられました。前のクリニックの時に覚悟ができていたので「やっぱりな……」という感じでした。 編集部:どんながんだったのでしょうか? はづきさん:乳がんの、「ルミナルB」というサブタイプで、ホルモン感受性陽性、HER2陽性で、必要とされる治療が多く比較的悪性度の高いタイプです。