「たとえプレミア屈指のDFと対峙しても…」終盤に絶好機逸、ウェストハム戦の三笘薫を英国人記者はどう見た?「運にも見放された」【現地発】
試合は1-1のドロー
12月21日、私はプレミアリーグ第17節の14位ウェストハム対9位ブライトンの試合を取材した。 【動画】終盤に訪れたビッグチャンス!ただ三笘は… 両チームにとって、リーグの順位を上げるチャンスだ。プレミアでは年末年始の時期、短期間に多くの試合が行なわれるため、この連戦の結果がシーズンの成り行きに大きな影響を及ぼす。 ウェストハムは、直近2戦負けなしでやや調子が上向いてはいるが、心配な点が一つ。それはチームの中心であるモハメド・クドゥスが、この冬のマーケットでアーセナルやニューカッスルへの移籍が噂されていることだ。 一方、ブライトンは開幕から好調を維持していたが、直近のリーグ戦は4戦未勝利。ここ8試合でわずか2勝と悪い流れを引きずっている。 試合はブライトンが51分にショートコーナーの流れから、マッツ・ヴィーファーのゴールで先制。その7分後、ウェストハムはジャロッド・ボーウェンのシュートのこぼれ球をクドゥスが頭で押し込んで同点に追いつき、試合は1-1の引き分けに終わった。 この日、ブライトンのキーマンである左サイドハーフの三笘薫とマッチアップした相手は、プレミア最高のフルバックのひとりとして知られるアーロン・ワン=ビサカだ。日本人アタッカーは、21分に右からのクロスに反応して際どいボレーシュートを放ったが、これは数少ない見せ場のひとつだった。 この場面以降はワン=ビサカに抑え込まれて、ほとんど仕事をさせてもらえず、徐々に存在感が薄れた。いつもの勢いはなく、とても静かだった。 そして運にも見放された。81分には絶好機を迎えたが、無人のゴールに対してヤンクバ・ミンテの折り返しを押し込み切れず。もしこのチャンスが他の日なら入っていたはずだ。 これまで、たとえプレミア屈指のDFと対峙しても、得意のドリブルで切り裂き多くチャンスを作ってきた三笘。だが、今回は本来の姿とは程遠いパフォーマンス。期待に応えることはできなかった。 著者プロフィール スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。
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