NFTトレーディングカード、3000億円市場に食い込むか──真贋証明付き「CNPトレカ」12月発売
既存TCGとの違い
ブロックチェーンを活用したTCGプロジェクトとしては、すでにソラーレ(Sorare)やゴッズアンチェインド(Gods Unchained)、クリプトスペルズ(CryptoSpells)などが存在する。 また、国内TCG市場で約半分のシェアを誇るポケモンが、スマートフォンゲーム「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」に関連するものとみられるブロックチェーン技術に関連する特許を取得している。 モノリスのプロジェクトは、フィジカルカードとデジタルNFTを融合させている点で、これらの既存プロジェクトとは異なるアプローチを取っている。 モノリスの齋善晴(さいよしはる)CEOは「いわゆるブロックチェーンゲームではなく、完全なトレーディングカードゲーム。ここにNFTを絡めた。Web3事業でいうとRWAの分野になる」と説明する。 RWA(Real World Asset)とは、現実世界の資産をデジタル化し、ブロックチェーン上でトークンにしたものだ。現物資産のトークン化によって、不動産や美術品など従来は分割や取引が困難だった資産の流動性が高まる。 齋氏は「デジタル完結ではなく、CNPトレカでは従来のトレーディングカードがもつ確立された希少性に着目して、ブロックチェーン技術でさらにその希少性をよりオープンで具体的なものにしている。これにより、従来のトレーディングカードゲームファンとNFTセクターの両方にアピールができると考えている」と述べる。 トレーディングカードのキャラクターには、NFTコミュニティから生まれたIP「CryptoNinja Partners(CNP)」を活用している。CNPコミュニティには約2万人のアクティブなメンバーが集まる。 7月には、ベータ版のアートトレカ200ボックス(1ボックス=10パック、1パック3枚入り)が30秒で完売。2024年12月に販売開始予定の製品版優先購入権を兼ねる「CNPトレカパス」もこれまでに600枚が完売している。