パナソニックが「3冠」、女子はJTがV 大阪勢が黒鷲旗バレー制す
黒鷲旗全日本男女選抜大会は地元大阪勢が躍動
パナソニックが「3冠」、女子はJTがV 大阪勢が黒鷲旗バレー制す THEPAGE大阪
バレーボールの黒鷲旗全日本男女選抜大会(大阪市港区・丸善インテックアリーナ大阪)で、地元大阪勢が躍動。男子は天皇杯、V・プレミアリーグを制したパナソニック(ホームタウン:大阪府枚方市)が4年ぶり13回目の優勝を決め3冠を達成。女子はJT(ホームタウン:大阪市)が、プレミア女王の久光製薬(サブホームタウン:兵庫県神戸市)を破り2年ぶり5回目の頂点に立った。 【拡大写真と動画】女子バレーJT練習場へ潜入 吉原知子監督「トップ獲る」
パナソニック どうしても勝ち取りたかった「3冠」
パナソニックが「3冠」を手にした。どうしても勝ち取りたかった「3冠」だった。 昨シーズン、V・プレミアリーグ5位、天皇杯ベスト8、黒鷲旗準優勝と無冠に終わった「悔しさ」、今シーズン開幕直前に元選手の谷村孝さん(2016年に現役引退)が急死し、リーグに入ってから、エースの清水邦広が大けが(右前十字靭帯断裂 右内即靭帯断裂 半月板損傷)を負った。 「いろいろあったからこそ一つになれた。チーム一丸となったから優勝できた。みんなよー頑張った。(創業)100周年をいい形で迎えられてホッとしています」と川村慎二監督。 「シーズン前から3冠を目指してきたので達成できてうれしい。谷村(孝)さんのこと、清水(邦広)のけがなど、いろいろ重なりましたが、“もう一度強いパナソニックを復活させたい、それができるチーム”と思っていたので、いいチームになってみんなで戦って最後に優勝できてよかった」と福澤達哉。「引退するときに『3冠取ってくれよ』と言っていた孝さんに、これで胸張って『3冠取ったよ』と言えます」と嬉しそうに話した。
日本代表の大竹壱青を全試合起用
「目の前の一戦を全員で戦うだけ」。パンサーズは黒鷲旗でも「誰が出ても勝てる」というコンセプトで勝ちを重ねた。グループ戦で、近大、富士通、FC東京に3連勝、決勝トーナメントでもプレミア勢の堺、東レと立て続けに破り、決勝でジェイテクトの挑戦をはねのけた。 オポジットにはドイツ1部のフランクフルト(ユナイテッド・バレーズ・ラインマイン)でプレーし、今大会がパナソニックデビューとなる日本代表の大竹壱青(22歳)を全試合起用(父はバルセロナ五輪に出場した大竹秀之さん、姉はデンソーに所属する大竹里歩)。 「合流したのは始まる1週間前。それでもパンサーズは『誰が出ても強いチーム』なので、1年目の自分でもやれると感じて、変に意識せず、チームが勝つために自分がどうプラスになれるかを考えてプレーしていた」と大竹。セッターの深津英臣も、「いいものを持っている。即戦力。思い切ってトスを上げている」と話した。 決勝では大事な場面で決めきれずミスを出す場面もあり、「終盤の詰めの甘さ。先輩に助けてもらって、反省しかないです」と語ったが、「3冠達成」の瞬間までコートに立ちプレーした。 「黒鷲の試合に全部出ていい経験になった。来年度はもっと引っ張れるような選手になりたい。自分が引っ張って勝ちたい」