山口もえが振り返る子育てと仕事の両立「休んだらもうこの仕事ができなくなるかも、という不安や焦りがあった」
■家事は「頑張りすぎない」 ――毎日の家事は、どのようにしていますか? 掃除は出かける前にパパッと、洗濯は夜にしています。家事は毎日のことなので、頑張り過ぎないことが大事。私も何もしたくない日は本当に何もしません。でもそういう風に思えるようになったのは、ここ数年です。 意識が変わったきっかけは、次女を出産した後、体調を崩したことです。自分で言うのも何ですが、私は真面目で何事も一生懸命やりたい性格。30代は子育てに全力を尽くしながら家事も1人でこなして、その合間を縫うように仕事をしていました。当時は「家を守るのは私の仕事だ」という使命感のようなものを持っていたんです。 でも39歳で次女を出産したときは、ちょうど長男の小学校入学と重なったこともあり、産後の体調がなかなか回復しなくて。自分のできる範囲で頑張ろうと思っていただけなのですが、どこか無理をしていたんですね。そんな私を心配して、それまで家事をしなかった夫も、家事を手伝ってくれるようになりました。 ――それまでは、田中さんは一切家事をしていなかったんでしょうか? はい、まったくです! 夫が外出するときに出してもらおうと玄関にゴミの袋を置いても、それをまたいで仕事に行くような人でした(笑)。ゴミあったでしょ?って聞いても「え? 気づかなかった」って。でも次女出産後の私の様子を見て「これはさすがに1人じゃ無理だ」と思ったみたいです。 とは言え、まったく家事をしない人だったので、初めは大変でしたよ。洗濯物だって、靴下もTシャツもくしゃくしゃのままぶら下げていたので「洗濯機から出したら、まずはパンパンと広げてね」「パーカーはフードが乾きやすいように、逆さ吊りにしてね」「デニムはこうやって干してね」って、ひとつひとつ教えました。 ■食後の食器洗いは子どもたちが担当 ――今も家事の分担は続いていますか? 時間に余裕があるときは手伝ってくれますが、率先してやってくれるわけではありません。気付かなければやってくれない、でも、気付いたからと言ってやってくれるわけでもないんです(笑)。