ドイツで評価急上昇…佐野海舟「衝撃を受けた」 痛感した「絶望する差」と現在地【現地発コラム】
マインツで存在感を高めている佐野海舟、好プレーにファンから盛大な拍手
ドイツ1部マインツのMF佐野海舟はリーグ中断期間までのリーグ15試合すべてにスタメン出場を果たし、5位のままウィンターブレイクに入ったチームで存在感を高めている。 【動画】「バケモンじゃん」 中盤を制圧…佐野海舟が披露した“2連続タックル” 15節フランクフルト戦では、前半21分に元ドイツ代表MFナディム・アミリが一発レッドで退場処分となったものの、数的不利のマインツは3-1で勝利している。1人少ない状況が続いて、自分たちがリードしている試合だと、気持ちが守備ばかりになることは少なくない。そんななか、佐野が何度も攻撃で飛び出して、効果的にチャンスや時間マネジメントに貢献していたのが印象的だった。 「相手がボールを持って、自分たちがブロックを作っているという展開だと、相手に隙というのは必ず生まれるとは思っていた。前に行ける時は行かないといけないし、あれをされると自分たちが逆の立場でも嫌だったと思う。ああいう姿勢を切らさずに、守備は粘り強くやれたっていうのが良かったかなと思います」 マインツファンからの声援が一段と大きかったのが、後半終了間際のシーンだ。フランクフルトのCKからのボールをGKロビン・ツェントナーがキャッチ。素早く攻め上がった佐野にボールが渡ると右サイドをドリブルで持ち上がっていく。最後はフランクフルト3選手に囲まれながら、粘りに粘ってファウルを勝ち取った。チームを助けるプレーだったのと同時に、相手の戦意をくじく効果もあるとても貴重なプレー。アウェー席近くのプレーだったこともあり、マインツファンからは盛大な拍手が送られていた。 「うちの左サイドの選手が出ていって、フランクフルトのディフェンスラインにいた選手が釣り出されているのが一瞬見えたんで。(右サイドが)空くなっていうのは分かった瞬間、迷いなく走ったことが、ああいうプレーにつながったかなと」 佐野はそのようにプレーを分析していた。セカンドボールへの反応も鋭く、ゴール前でシュート体勢に入っていたオスカー・ホイルンドに対して、疾風のごとくアプローチをしてボールをカットしたシーンもあった。自分たちがボールを持つと効果的なポジショニングでパスを集め、素早く展開していく。