ドイツで評価急上昇…佐野海舟「衝撃を受けた」 痛感した「絶望する差」と現在地【現地発コラム】
一番脅威に感じたクラブは「1つ1つの技術の高さがすごく違った」
チーム内での評価が上がり続けているそんな佐野だが、ここまで対戦した中で一番脅威に感じたクラブはどこだったかを尋ねたところ、「カップ戦で対戦した時のバイエルン(・ミュンヘン)」と答えている。 「やっぱり凄かった。試合中でも絶望するぐらい差を感じた。バイエルンはちょっと衝撃を受けましたね。でもあの戦いからもう1個自分が成長できたかなと思う。ああいう相手にまっすぐやり返せるチャンスっていうのもあったし、今後もあると思う」 ドイツカップ2回戦で対戦したこの試合は、前半だけで0-4とリードを奪われ、マインツは為す術もなく防戦一方。世界トップレベルのサッカーを目の当たりにした佐野は、自身が受けた衝撃を次のように話している。 「スピード感も全然違うし、そのスピードの中でパス1つずれない。1つ1つの技術の高さっていうのがすごく違ったかな」 後半明らかにペースを落としたバイエルンに完敗したこの試合で学んだもの、感じたものは大きい。着実にブンデスリーガでできることが増えてきたなかで受けた驚異的なまでの差。このままではいけないという危機感さえも感じたことだろう。 「自分の肌でバイエルンを感じて、やはりもっともっと成長につなげないといけないと思いました。負けてすごく悔しかったですし、自分のできることはなんだろうと考えて、毎日やってきている。必ず成長に生かしたいと思っています」 日本からブンデスリーガへ来て、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝歴もあるバイエルンと対戦する。相手には各国代表のスター選手が目白押し。実際にグラウンドで対戦できることは、サッカー選手としての目標とすべきステージの1つ。対戦への喜びや満足感もあったはずだ。 「それは思いますけれど、でも試合をしている以上、負けて良かったなっていうのはない。普通に負けて悔しいっていう気持ちと、そこを受け止めて、自分の力に変えていくことが大事だと思います」