トヨタ、未来のケアモビリティへの取り組み〈H.C.R.2024 第51回国際福祉機器展&フォーラム〉
ケアバギー:目が離せない、医療的ケア児をサポートしてくれる頼もしい専用バギー
呼吸をするためにたんなどの吸引などが日常的に必要な医療的ケア児のことを考えて開発された専用バギー(ティルト・リクライニング機構付きモジュラー型車椅子)。 呼吸器や酸素ボンベ、吸引機や着替えなど外出時に必要なアイテムをすっきりと収納できるなど、開発チームの実体験が活かされているのがポイント。 スロープ車のカスタマイズにより後ろ向きにバギーを車載することもできるため、運転席から子どもの様子が常に確認できるように設計されている。 ◆開発の経緯やポイントなどが分かりやすくまとめられた説明ボード。 ◆全国に約2万人もいる医療的ケア児のことを考えて開発されたバギー。外出時に必要となる多くの荷物をすっきりと収納可能。 ◆運転席の横で子どもの様子を確認できるため安心。吸引などの措置が必要なら直ちに対処できる。
モバイルトイレ:屋外イベントや緊急時に深刻になるトイレ問題を解決してくれる!
健常者でも出かけた際にはどうしても気になるのがトイレの場所。これが、車いすなどで移動がままならない人ならどれだけの障害になるかは想像にがたくない。そんな不自由を少しでも解消するために考案されたのがこのモバイルトイレだ。 重量750kg以下のため普通免許で牽引が可能で、慣れれば15分程度で設置が可能になるという。長さ5200mmのスロープは傾斜角5度で広い室内スペースとともに車いすや介助者に配慮した設計となっているのが見どころ。 トイレは衛生的かつ節水型の真空式を採用しており、タンク容量は1日程度の運用は余裕の90Lだ。また、電源は電動車や発電機、家庭用コンセントにも接続可能なため運用の自由度が高いのも魅力。 さらに、車両サイドには上下水道接続用のノズルも備えているため、使用回数の上限がない定置型としての運用も可能となっている。 ◆機能が凝縮されてた長さ3000mm、高さ2300mm、幅1895mmのモバイルトイレ本体。 ◆長さ5200mm、幅800mm、傾斜角5度のスロープ部。設置箇所の路面状態に合わせて傾き調整などが行える脚部を備えている。 ◆広い室内を確保。くるま椅子での方向転換や介助者スペースなどもこれなら十分だろう。暑さ対策としてクーラーも設置されている。 ◆車体後部横には上下水道を接続するためのノズルを完備。電源も外部からの給電とすれば、使用回数の制限もなくなる。
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