【独占】横浜DeNA三浦監督が語る“番長野球”「外国人が開幕に間に合わないからオレたちが弱くなったと思われていいのか?」
三浦監督のオープン戦の野球を見ていると前ラミレス流の継承と独自色の2つが見てとれる。 「就任してからラミレス監督と比較されがちなんですよね。いいものは続けていけばいい」 どうしても気になるのは、昨年、ファンから非難ごうごうだった、あの戦略を継承するのかどうか…。「8番投手」と「オープナー」だ。 「8番投手」は、度々ブレーキになった。狙いとしては(1)走者を得点圏に進め9番で還す(2)「8番投手」で攻撃が終わることで9番から1番につなぐ(3)終盤の勝負どころで「8番投手」に代打を送りやすい…などがあったが、逆に「8番投手」に好機が訪れて空回りしていた。ズバリ聞いた。「8番投手」をスタメン表に書き入れますか? 「100%とは言わないが、投手の打順は一番遠く(9番)へ置きます」 三浦監督は否定した。 「決めつけはしませんが。極力ね。バッティングのいいピッチャー、代打の調子との兼ね合いもあるので。調子が良ければ一個でも前にということも時にはあるかもしれませんが」。 ではオープナーはどうですか? 「よほどのことがない限りはやらないです」 これもキッパリと否定した。 昨年は、重要な9月3日の巨人戦で中継ぎのパットンをオープナーとして来日初先発したが9失点と炎上した。 「先発候補がファームにもいないのであれば考えますが、逆にブルペンデーを作るとブルペン陣に負担がかかるんです。143試合をトータルで考えてやっていきたい」 三浦監督は2年前には1軍で投手コーチを経験している。 当時は、木塚投手コーチとの2人制。ローテーなどを提案して、ラミレス監督が最終決断していた。その際にもラミレス監督の希望でオープナーの起用があった。 「いろんな意見がありましたが、最後は監督が判断しました。ただ、自分が監督になれば、こうしたいな、ああしたいなというものがありました」という。 昨年はファーム監督として指揮を執った。 三浦監督のバックボーンを考えればオープナーに否定的な考えは理解できる。今季は場合によっては「コーチの意見を聞く前に、僕の方から“こういうイメージでやって欲しい“とお願いするかもしれない」ともいう。投手出身監督として投手起用に関してはイニシアティブをとる考えでいる。 就任会見では、先発投手の完投理想論を掲げていた。三浦監督が現役時代に貫いてきた哲学である。だが、昨年のチームの完投は、4試合、平良、大貫、上茶谷、巨人移籍の井納がそれぞれ1試合したのみ。現状の投手の力量を考えるとそれを求めるのは現実的ではない。 三浦監督はより具体的な投手起用案を固めていた。 「先発の100球は、ひとつの目安。ファームでも見てきましたが、まだ120、130球を試合で投げるための練習をしていません。急に球数、イニングを伸ばしても怪我のリスクが増します。春のキャンプから少しずつ投げ込む球数を増やし準備をしていく必要があります。ならば先発投手は100球をメドに7、8、9回の継投という形になるでしょう。完投できると判断すれば、もちろんさせますが、むしろ完投をしないのであれば、中6日をあけなくていいのではないかと。ある程度、登板間隔を詰めてもらうこともあります」