“おにぎり”がピンチ!「いや、まじか…」お店も困惑、コメとノリの価格が高騰
「おにぎり」に今、異変が起きている。おにぎりの命、コメの価格が高騰し、さらにノリも値上がりしているのだ。名古屋のお店で、“小さくなっていた”おにぎり。価格高騰の理由、値上がりと向き合うお店の人々を取材した。
コメが高騰...大きさを変える”苦渋の決断”
名古屋市にある、おむすび専門店『えんむすび熱田本店』。お店の魅力は、注文を受けてから、おにぎりを握ってくれること。お客さんからは、「おいしいし、(握りたては)あったかいじゃないですか」、「ふわっとして大きくて、おいしいんですよね。おにぎりがすごく」など、握りたての味を喜ぶ声が寄せられている。
「おにぎり1個を握るのに1分もかからないので、ちょっと待ってもらって、おいしいものを提供したいなと思って」と話す、『えんむすび熱田本店』の大橋侑さん。しかし、今月から“変えたこと”があった。それは、おにぎりの“大きさ”だ。
大橋さん曰く、「(”おにぎり”の大きさを)一回りだけ小さくさせてもらってます」というおにぎりのサイズ。以前の大きさと比較すると、確かにちょっとだけ小さくなっている。 「値段を上げるか大きさを変えるかの二択で、どっちを取るかとなった時に値段を上げたくないなと思ったんですよ」と話す大橋さん。おにぎりの大きさを変えるという、”苦渋の決断”に至った理由。
それは、コメの価格高騰だ。「5月ぐらいから(価格が)ちょっとだけ上がるねと(仕入れ先から聞いていた)。1㎏あたり20円上がった。いや、まじかって思った」 今、“おにぎり”にとって、深刻な事態が起きていたのだ。
販売店も困惑「需給バランスが崩れている」
名古屋市昭和区で約100年、コメを販売している『お米の服部』を訪ねた。「通常だとここにバーっと全部お米が並んでいる状況なんですけど、ほんとになくて。いま、ここがガラ空きの状態になっています」と、店内に大きく空いたスペースを眺めながら話すのは、『お米の服部』の服部純さん。
全国で取れたコメを販売しているお店だが、取り扱っているコメの一覧表には「ソールドアウト」の印が。その印は、1つや2つではない。「うちは20種類以上の(お米の)取り扱いがあるが、いまは10種類以下になっちゃっているレベル」と、服部さんはお店の現状を明かす。