東京五輪約1年前にマラソン代表の大迫傑が心境激白…「集大成。ただ何としてでも開催して欲しいという思いは…なければ次の目標に」
2021年夏に開催される東京五輪まで1年。世界中が新型コロナウイルスの脅威におびえている今、日本マラソン界のエースは何を考えているのか。東京五輪代表に内定している大迫傑(29、ナイキ)が7月16日、練習拠点としている米国オレゴン州ポートランドからオンライン取材に応じた。 東京五輪が1年延期となったことについては、大迫らしくポジティブにとらえている。 「3月末に東京五輪が1年延期することが決まった段階で、僕的には早く切り替えることができましたね。東京マラソン(3月1日)が終わって、東京五輪(8月9日)に向かうとなると、準備期間が少し短かったので、しっかりと準備できるなという思いがありました。また、いろいろと考える時間があったので、何か新しいことに挑戦しようという思いが出てきて、僕にとっては価値ある期間になった。延期になったことが良かったとはいえないですけど、プラスにできたことが多かったんじゃないかなと思っています」 現在は米国に戻り、トレーニングを続けているが、生活はコロナ前とさほど変わらないようだ。自宅と練習場所の往復が中心で、それ以外の外出は少ない。練習もひとりや少人数で行っている。室内ではマスクをつけて、ソーシャルディスタンスを保つように気を配っているが、さほどストレスは感じていないという。 それでも多くのレースが延期や中止となっており、海外への移動も容易ではなくなった。また東京五輪が延期となったことで、「日本代表」の肩書きがさらに1年続くことになる。重圧もあり、大舞台へのプランニングも簡単ではないはずだが、大迫は大きく構えている。 「行けるところに行き、やれることをやる。練習は高地でなくてもできますし、ケースバイケースで動こうと思っています。東京五輪の前にマラソンを走れたらいいかもしれないですけど、走れなくても、準備をするだけ。日本代表だからといって、やることが変わるわけではないですし、いつも通り、自分らしく、目の前の練習を淡々とやっていきます」