8歳の息子は目の前で死んだ 猪苗代湖ボート事故4年、癒えない遺族の悲しみと「水上法律の壁」
事故は二度と起きない?猪苗代湖では今…
猪苗代湖では、痛ましい事故を二度と起こさないよう、今年の7月から河川法に基づき、岸から300メートルの範囲をモーターボートが通れない「航行禁止エリア」にするなど、規制が強化された。航行を制限する区域には、ブイが設置され、周辺には看板も立てられた。そして、違反した場合は、河川法により、30万円以下の罰金が科せられるようになった。水難事故に詳しい水難学会理事の斎藤秀俊さんは「一歩の前進だ」と話す。 「まず、今回のルールを安全安心な“猪苗代湖モデル”として構築できるのかが一番のポイントで、皆さんには『事故を起こさない』という意識を持ち続けてもらって、ルールの運用をしていって欲しい」。 現場ではエリア制限がわかりやすくなったとの声がある一方、ルールの周知に悩む声もある。猪苗代湖でモーターボートの販売やレンタルなどを行う「磐梯マリーン」の秦郁子さんによれば、利用客の中には、これまでの思い込みで、ルールを違反してしまう場面もみられるという。秦さんらは利用者に対し、規制区域を地図で説明するほか、ルールブックを渡して理解を促している。
SNSで発信続ける母親…悲しみを繰り返さないために
瑛大くんはスノーボードが大好きで、「いつか大会に出たい」と話していたという。母親は少しでも生前の瑛大くんのこと、そして事故のことを多くの人に知ってもらおうとSNSで発信を続けている。息子の命を決して無駄にはしたくない、そして、悲しい事故がふたたび起こらないために。 「利用する一人ひとりが他人事と思わず、気をつけることが一番だと思うし、猪苗代湖に限らず、水上でのレジャー全体的に対策をもっと強化していくべきなのかなと思う」。 ※この記事は福島中央テレビとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。
福島中央テレビ