「ほかの子」との“比較”は危険! 子どもの自己肯定感を下げないための“褒めかた”のコツ
子育てには悩みはつきもの。あなたの言動で、無意識に子どもの心を傷付けているかも......?! 「子どもが安心感・自己肯定感を持つためには」「子どものこころを守るために知っておきたいこと」など、子どもと接する際に気を付けたいポイントを、児童精神科の病棟看護師・こど看さんの著書『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』よりご紹介します。思春期までの子を持つ親や子どもとかかわる仕事に就く人は必見! 子どもの幸福感と自己肯定感が同時に上がる! おやすみ前の1つの習慣
子どもに必要なのは 「応援」より「肯定」
子どもは大人が思ってもいないタイミングで急にやる気のスイッチが入り、出だしからいきなりラストスパートのような勢いで物事に取り組むことがあります。 例えば、普段宿題を後回しにする子どもが、突然自分から宿題に取り組むようになったとします。そんな姿を見ると、「応援したい!」「何か手伝えないかな?」と思うのではないでしょうか? でも、応援をするときは注意が必要です。なぜなら、子どもは大人の期待を敏感に感じ取るプロフェッショナルだからです。 応援を受けた子どもは、その裏にある大人の期待を感じ取って、「なんか、がんばってるときだけ応援されるんですけど」と怒ったり、「期待に応えられなかったらどうしよう......」と不安になることがあります。これは「すごい!」「えらい!」という褒め方ばかりをされたときの子どもの反応と同じですね。応援されることでがんばれる子もたしかにいます。でも、叱咤激励をされながらのがんばりは、「大人の期待に応えるための受動的ながんばり」であって「自分がやりたいと思ってやる主体的ながんばり」ではないため、モチベーションが低下しやすく、 長続きしない可能性が高いです。また、がんばっても思うような結果が出なかったとき、子どもは「期待に応えられなかった」と自分を責めてしまうことがあります。 だからこそ、子どものがんばっている姿を見たら、「いや~、がんばってるな~。疲れたら休憩していいんだからね?」といった感じで、まずはその子の今あるがんばりをありのままに肯定してあげましょう。そうすることで、子どもは「自分ってがんばってるのかも?」と自分のがんばりを自分で認めやすくなります。また、「結構やるじゃん自分!」「自分のがんばりは間違ってなかったんだ!」と自分で自分を褒められるようになることが期待できます。