「まだ子供でいようかな、でいい」ドラァグクイーン ナジャ・グランディーバが18歳新成人に伝えたいこと
民法改正により、2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられました。ナジャ・グランディーバさんは18歳でゲイバーのママにスカウトされ、夜の世界への扉を開き、周りの人たちより一足先に大人への階段を踏み出していた経験の持ち主。そんなナジャ・グランディーバさんに、新成人の方たちへのメッセージを聞きました。(Yahoo!ニュース Voice)
18歳 人生が変わった年
――ナジャさんの人生で18歳はどういう位置づけですか。 ナジャ: ターニングポイントになるかな。18歳の時に大学に合格して大阪に出てきて、いわゆるゲイバーで働き出したのがその年。そこでいろんなゲイの知り合いがたくさんできて、こんなに仲間がいたんだっていう、その衝撃と嬉しさですごく生き生きしていたと思います。 高校時代は周りからもオネエっぽいなとか言われていたし、自分がちょっとゲイっぽいなっていうのも分かっていたけど、確信はしていなかった。なんでかっていうと、周りにおネエがいなかったし、同じ話で共感してもらえる友達がいなかったんですよね。 みんな高校の時楽しかったなっていう思い出があると思いますけど、私はいわゆる青春時代の楽しさっていうのは大学に入ってからの方がすごく感じました。18歳で大阪に出てきてからの方がどちらかというと青春っていう感じで、一気に花開いたと思います。 ――18歳の時にお仕事も始めたんですよね。 ナジャ: そうですね、ゲイバーで働き出したのも18歳です。店のママにスカウトされて、ちょうどレギュラーの子が風邪を引いて休んでいて、「明日人足りひんから手伝ってみいひん?」とママに言われて。私は“水商売”というものを何も分かってないのに、もう楽しかったから、こんなところで働けるんだって何も考えずに即「オッケーです」って返事をして。そこから水商売の世界に飛び込みました。 そこで女装をすることを覚えまして、ビビッときたんです。私は高校時代からファッションショーを見るのが好きだったのですが、ファッションを見るより、歩いて帰っていくモデルさんを見るのが大好きだったんですよ。 いわゆるスーパーモデルと呼ばれる人たちで、そういう人を見て、すごく素敵だなとずっと思っていましたが、自分が女装した時に「あ、ちょっとスーパーモデルに近づけた」という感じがしたんですよ。目立ちたがりみたいな所もその当時あったと思うので、普通に街を歩くより、ちょっと女装して街を歩いたり、そこでちやほやもされたりとかして、本当に自分にぴったりあった場所を見つけられたと思っています。