東京決戦が日本を決める 挑戦者・蓮舫「私はこう戦う」 田原総一朗が斬り込む 【倉重篤郎のニュース最前線】
蓮舫 今の憲法は女性の可能性を広げ、女性がやる気になれば何でもできる社会を導き出してくれました。NHK朝ドラの「虎に翼」ではありませんが、どれだけ先人がご苦労されたかを見るにつけ、誇るべき憲法だと思っています。この憲法に他の法理体系がついてこなかったのではないでしょうか。子育て、介護は家でやるものだという旧世代が、足を引っ張ってきたと思います。それを作ってきたのが自民党の政治です。 田原 外苑再開発問題は? 蓮舫 日本初の風致地区がなぜ民間に売却され、高層ビル建設と樹木伐採・移植に至ったのか、その再開発決定の経緯についての情報がまだ十分に公開されていません。その時々の未来予想図を知事がどう判断したのか、政策判断の背景があると思います。現時点でそれがおかしいと評価する立場ではありませんが、何があったかは知りたいと思っています。 田原 今、計画は棚上げ? 蓮舫 小池知事が事業者に樹木保全の具体策を示すよう要請したのに対し、事業者側の回答はいまだに出ていません。知事から再要請すべきなのに、それもしていません。そこは争点の一つになると思います。 ◇財源を生み出し、必要な政策に向ける 田原 朝鮮人虐殺追悼式典に知事の追悼文を出さなくなった問題は? 蓮舫 歴史修正主義が疑われるようなことを東京都のトップが行ったことに対する驚きがあります。石原慎太郎、猪瀬直樹、舛添要一と歴代知事も送っておられたのが、小池知事になっていきなりストップされた。 田原 あなたはどうする? 蓮舫 震災では命が救われたのに、その後の人災で命を奪われた人たちが実際にいて、政府の公文書でも確認されているものに対しては、私は真摯(しんし)に向き合うべきだと思います。 田原 大地震対策は? 蓮舫 治水や避難所整備など防災計画は、石原知事時代からハード、ソフト両面で相当進んでいると思いますが、防災は命を守るという政治の最も重要な仕事です。都民1400万人の命に加えて、昼間人口は100万人単位で膨れますし、日本語のわからないインバウンドの旅行客もいます。発生時間、形態もさまざまで、あらゆる角度からシミュレーションを総点検しないといけません。紙の防災ブックを配るだけではない、デジタル時代に合わせた改革も提案していきたいです。