東京決戦が日本を決める 挑戦者・蓮舫「私はこう戦う」 田原総一朗が斬り込む 【倉重篤郎のニュース最前線】
田原 いつからその気に? 蓮舫 これまでも都知事選というと、漠として私の名前が挙げられ、出てみないかと声をかけられたこともありましたが、私の中では国政の優先順位が高かったです。ライフワークとして取り組んできた行政改革の役割がまだあると思っていました。ですが、裏金事件が発覚、国民の批判が高まるにつれ、気持ちの変化が出てきました。何よりも自民党に対する怒りがこみ上げました。私はパーティーも開きませんし、企業団体献金も頂いていません。自民党にも真面目な人がいます。一部の悪い政治家のせいで、政治への信頼がどんどん溶けていってます。衆院選や来年の参院選でも問うチャンスがありますが、そこまで待てないくらいの怒りを覚えました。 田原 待てなかった? 蓮舫 その時に都知事選が目の前にあって、ここで勝負を懸ける、その結果が東京も変えられるし、国政への大きな声にもなると思いました。4月28日の衆院3補選の結果も大きかったです。島根1区の亀井亜紀子さんの応援に行きましたが、今まで投票用紙に自民党候補者以外は書いたことがなかった人たちの熱を凄く感じました。静岡知事選、その他の選挙結果を見て、時代を変えるかもしれない、という民意を久しぶりに肌で実感しています。2009年以来のことです。 田原 出馬表明の反響は? 蓮舫 想像以上でした。テレビ、週刊誌で大きく扱ってもらい、反響がここまで広がると思っていませんでした。私を支援してくださる人が結構多いのも嬉(うれ)しい驚きでした。(従来は自民支持であった)経済界の方もいらっしゃいます。 田原 小池氏どこが問題? 蓮舫 8年前の選挙では、自民党を「ブラックボックス」「伏魔殿」と批判して格好良かったですが、その後は自民党に先祖返りしています。今の自民党に支援される人が都政のトップに座るべきではありません。 田原 自民党どこが問題? 蓮舫 物価高や生活苦など解決すべき政治課題が数多くある中、結局自分たちだけ懐を潤わせていたことが裏金疑惑で明らかになったのに、反省がありません。500万円未満の裏金議員は不問に付すとか、2700万円の裏金をもらっていた萩生田光一さんを都連会長ポストに居座らせています。再発防止のための政治資金規正法改正案も、政策活動費の公開は10年後、しかも黒塗りの可能性もある、とか、企業・団体献金禁止については触れもしていません。納税者の立場に立ちえない人たちが、政治の中枢にいます。しかも首都東京の知事を選ぼうとしています。こういった政党に支援された人が東京都の顔ではいけない。その姿勢だけでも私は手を挙げる意味があると思っています。今の自民党政治は一度終わらせなければなりません。