LINEを使った配車サービス、「Uber」「GO」より便利? 実態は電話予約の進化版、高齢者にも親切だった?
大阪市内のデマンド型バス革命
これらの利点に注目しているのは、日本版ライドシェアを導入する事業者だけではない。全国で進展しているデマンド型バスのサービスでも、LINEを活用した配車手段が広がりを見せている。 例えば、大阪メトログループのオンデマンドバスでは、現在キタ・福島エリア、生野・平野エリア、森之宮エリアでサービスを展開しており、配車依頼はe METROアプリ、電話、そしてLINEを通じて受け付けている。 デマンド型バスは、特定の路線や時刻表がないため、利用者が乗車地と降車地を自由に指定できる。 このような柔軟性を持つデマンド型バスは、大阪市内に多くの停留所が設置されているため、地元住民のみならず、出張や観光で訪れた人々にも便利な選択肢となっている。 個人的には、大阪市キタエリアの地図上に広がる数多くの停留所アイコンには驚きを感じた。
LINE配車の決済制約
しかし、大阪メトログループのオンデマンドバスには、LINEで配車する際に決済方法が現金のみという課題がある。 e METROアプリではひも付けされたクレジットカードで決済できるが、LINEのミニアプリには現時点でキャッシュレス決済機能が搭載されていない。 この点に気づくと、便利に思える大阪市内の多くの停留所が、 「観光客にとってはむしろ不便」 に感じられるかもしれない。 また、LINEのミニアプリを導入した桐生市の日本版ライドシェアでは、降車時に現金、クレジットカード、PayPayで決済を行う仕組みとなっている。アプリにひも付けられたキャッシュレス決済で 「シームレスに支払う流れ」 ではない。 アプリ内決済を組み込んでいる配車ミニアプリも存在するが、現時点では旧来の決済方法にとどまっているサービスが多い。 今後のアップデートによって改善される可能性はあるが、LINEミニアプリの導入によって決済面での制約が生じているのも事実である。