5日で登録数120万、「mixi2」がロケットスタートを切れたワケ 既存SNSが抱える“混乱”を打破できるか
「X」だけではない、既存SNSが抱える不満と混乱
そして現在のタイミングでmixi2をリリースしたのはなぜかといえば、やはりここ最近のSNS、とりわけXを巡る混乱が少なからず影響しているだろう。Xは実業家のイーロン・マスク氏がTwitterを買収して名称を変更したサービスであることは多くの人が知るところだが、Xとなって以降サービスが大きく変化し、荒れたコミュニケーションも増えるなど混乱が強まっている。 それゆえ、Xと同様の短文コミュニケーションを求めながらも、Xに不満や不安を抱くようになった人達が増えており、その受け皿となるべくここ最近、新しいSNSが増えている。主なものとしては、米メタがInstagramをベースに展開した「Threads」や、Twitterの共同創業者だったジャック・ドーシー氏が立ち上げた(その後離脱)「Bluesky」などが挙げられる。 mixi2も短文によるコミュニケーションに重点を置いていることから、やはりXに不満を抱く人の受け皿として提供されたサービスの1つと見ることができよう。だがMIXI側の発表内容を確認すると、もう1つ、既存のSNSに対する不満を解消したい狙いもあるようだ。 それは既存SNSの多くが、レコメンド主体のサービスになってきていること。以前のSNSは、フォローした友達の投稿が時系列に表示されるシンプルな仕組みのものが多かったが、最近ではSNS各社がレコメンド機能を強化しており、レコメンドエンジンが上位に表示する内容を決めるようになってきている。 だがそれは必ずしもユーザー同士のコミュニケーションにつながるものではなく、MIXI側の説明によると、レコメンドによってSNSのニュースメディア化が進んでいるという。そうしたことからコミュニケーションというSNSの原点に立ち返り、日々の出来事を投稿したり、身近な友達などと交流しやすくしたりすることを目的として、mixi2が提供された側面も強いようだ