神戸が悔しいドローも次節にも連覇達成、主将の山口「前を向いてやるしかない」
首位の神戸に落とし穴が待っていた。1-0とリードして突入した後半追加タイムに、オウンゴールで失点して悔しいドロー。連覇へ大きく近づく勝利を目前で逃し、吉田監督は「終わってしまったことは仕方がない。残り2試合、切り替えてやるしかない」と懸命に前を向いた。 前半7分のCKで、不十分なクリアボールを山川が胸トラップで落としてから右足でネットを揺らした。しかし、その後は失点回避最優先の慎重なプレーに終始。東京Vにボールを持たれる時間が長くなってカウンターも鋭さを欠き、クロスに対応したトゥーレルのオウンゴールで勝ち点2を取りこぼしてしまった。 チーム状態は万全ではない。この日もエースの大迫や主力の酒井がメンバー外で、指揮官は「大きなけがではないが、きょうの試合に出られる状況じゃなかった」と顔をしかめる。アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)、天皇杯と並行して戦うスケジュールも、ボディーブローのように効いてきた可能性もある。 2位の広島が残留争いに巻き込まれていた浦和に大敗した結果、勝ち点差は3に広がった。次節で引き分け以上であれば、広島と3位の町田の結果次第で連覇が決まる優位な状況にはある。主将の山口が「ポジティブに前を向いてやるしかない」と力を込めたように、チーム一丸となって最後の力を振り絞る。(奥山次郎)