疲れにはワインよりもビールが効く(疲れ知らずのドリンク習慣)【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術④】
水分補給をはじめ、ひと休みやお楽しみで飲むドリンク類。ほとんどの人が好みで選んでいると思うが、実は何を飲むかで、疲れ方が変わってくるというのだ。そんな、疲れを軽減する飲み物について、内科医で疲労に詳しい工藤孝文さんに伺った。 朝起きてから、一日に何度となく口にするドリンク類。その目的は水分補給をはじめ、仕事の合間の小休止で気持ちを落ち着かせたり、やる気を出すために飲むこともある。そんなドリンク類も、何を選んでいつ飲むか、ちょっとした工夫をすることで、疲労回復にひと役買ってくれる。工藤先生がおすすめする6つの工夫がこれ!
1 午後3時以降は断然、クエン酸パワーのレモン炭酸水!
ランチが終わり仕事がしばらく続いた午後3時、そろそろ疲れもたまってくる頃。この時間帯から飲むものは、ミネラルウォーターよりもレモン水やレモン炭酸水(糖質の入っていないもの)が疲れを癒してくれる。 「レモンの酸味であるクエン酸には疲労回復の作用があり、多く含まれるビタミンCの抗酸化作用が細胞の酸化を防ぎます。レモン水でもいいのですが、炭酸水には血流を促し新陳代謝を高め、老廃物を排出する効果があります。レモン炭酸水なら疲労回復のダブル効果が期待できます。 注意したいのは、レモンに含有するソラレンという物質が、紫外線に当たるとメラニン色素を作る働きがあります。摂取して強い太陽光を浴びると、日焼けやシミの原因になることも。そのため、飲用するのは紫外線が弱まる午後3時以降がおすすめ。晩酌にレモンサワーというのもいいですね。 ただし、糖質入りの甘いレモンジュースはNGです。水かただの炭酸水にレモンを搾るのがベスト。また、炭酸水は飲みすぎると、体を酸性に傾けることもあり、腸への刺激が強すぎると下痢や腹痛を起こすことも。くれぐれも飲みすぎには注意してください」(工藤先生)
2 お疲れさまの一杯はビール! ホップが疲れに効く
仕事終わりや一日の終わりに晩酌をする人も少なくないだろう。日本酒派、ワイン派とさまざまだと思うが、最初の一杯に断然おすすめなのがビールなのだそう。 「ビールの醸造に使われる原料のホップには、疲労回復、鎮静作用、リラックス効果、食欲増進の効果があります。さらにエストロゲンに似た働きがあるフィストロゲンが含まれているため、ホルモンバランスを整える作用も期待できます」 「お疲れさま!」の一杯で疲れが取れる気がするのは、ちゃんと裏づけがあったのだ。ただし、飲みすぎは禁物。かえって睡眠の質が低下して疲労回復ができないことも。350㎖の缶ビール1本程度がいいそうだ。