どうなる?2025年の日本ボクシング界…井上尚弥は米国再進出でピカソと戦い挑発し続けているWBA暫定王者とサウジで激突?!
2025年の日本のボクシング界はどうなるのだろう。円熟期を迎えるスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(31、大橋)が今年もリードすることは間違いない。現在の世界王者はバンタム級の4人の王者を含めて男子9人、女子3人。日本が誇る世界王者らの2025年の動向を探ってみた。 【映像】辰吉ジュニアの壮絶失神KO負けシーン
米ボクシング専門サイト「ボクシング・シーン」が昨年末に「2024年のボクシング界10のポイント」という振り返りの特集記事を掲載した。その7番目として取り上げられたのが「日本のボクシングが大人気」という項目だった。 「井上尚弥はどこからともなく現れたのではなく10年間スターとして活躍してきた。今日本ではこれまで以上にボクシングが隆盛だ。この国には9人の男性の世界王者がおり、半年ごとにメガイベントを開催している。パウンド・フォー・パウンドの新星(WBC世界バンタム級王者の)中谷潤人が成長しているため、井上が引退しても日本のボクシング界の存在感は失われないだろう。日本のボクサーたちは、この高いレベルでの隆盛を守る」 隆盛の日本ボクシング界の2025年も話題のカードが盛りだくさんだ。 まずは1月24日の有明アリーナで井上尚弥が先陣を切る。12月24日に予定されていたIBF&WBO同級1位のサム・グッドマン(豪州)との防衛戦が来日前日の公開スパーで左目上をカットして延期となった。「怪我の完治は5週間でOKだ」というグッドマン陣営の申し出に沿って、ちょうど1か月後に仕切り直した試合だが「すぐに古傷を切る」とも考えられ、井上が絶対有利の予想がなされている。 それでも「無敗ってことは何かある」と井上が警戒するように徹底してディフェンシブな試合をされれば、決着まで長引く可能性もある。 これをクリアすれば5、6月に米国ラスベガスへ再進出する。共同プロモーターのトップランク社のボブ・アラム氏は、海外メディアに、対戦相手候補として32戦31勝(17KO)無敗1分けでWBC同級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)の名前をあげている。好戦的なメキシカン。井上が過去に経験のないようなリズムや角度のパンチを繰り出してくるタイプだ。 そして、この試合をクリアすると秋には、3年総額30億円の巨額契約を結んだ「リヤド・シーズン」によるサウジアラビアのリングに上がる計画が練られている。ここでの対戦相手として最有力が「さあ戦え!オレは準備ができている」と再三にわたって挑発をし続けているWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)。サウジの総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官と、英国の大手プロモート会社マッチルームとの関係が深く、そのマッチルームと契約しているアフマダリエフにチャンスが巡ってくると考えられる。 ファイトマネーをアップさせるため、もうWBAが作らないと決めたはずの暫定王者となったアフマダリエフにビッグマネーを払うのはいかがなものかと思えるが、サウジでの開催となると、払うのは井上陣営ではなく、プロモーターの「リヤド・シーズン」。それなら納得して井上もアフマダリエフの挑戦を受けるだろう。 世界が待望している中谷との究極の日本人対決は2026年にズレ込む。
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