どうなる?2025年の日本ボクシング界…井上尚弥は米国再進出でピカソと戦い挑発し続けているWBA暫定王者とサウジで激突?!
この階級にはもう一人帝拳がプロモートしているWBO世界同級王者のアンソニー・オラスクアガ(米国)もいて、その戦線に割り込むことを虎視眈々と狙っているのが、元2階級制覇王者で階級をあげてきた京口紘人(ワタナベ)だ。 またライトフライ級戦線も面白い。昨年10月に2度目の世界挑戦でWBO世界同級王座を手にした岩田翔吉(帝拳)と、同じく10月にIBF世界同級王者を獲得して2年7か月ぶりに王座に返り咲いた矢吹正道(LUSH緑)の2人の王者がいる。岩田は因縁のある矢吹との統一戦を熱望しているが、対する矢吹は「今やっても価値はない。日本タイトルみたいになる」と消極的だ。 この階級には、名門帝拳の”最終兵器”の一人である8戦全勝の高見亨介もいる。今春にチャンピオンカーニバルで、昨年12月に圧巻の2回TKO勝利で日本同級王座を防衛した川満俊輝(三迫)のベルトに挑戦するが、すでに4団体すべてに世界ランク入りしており、WBAでは3位、IBFでは5位にいる。世界挑戦のパスポートを得れば、いつチャンスが巡ってきても不思議ではない。 またフェザー級では、3月下旬にIBF同級王座への指名挑戦権を持っている元2階級制覇王者の亀田和毅(TMK)が、2019年のレイ・バルガス(メキシコ)とのWBC世界スーパーバンタム級王座統一戦で敗れてベルトを失って以来、実に6年ぶりの悲願である世界戦リングに上がる。相手は2階級制覇王者のアンジェロ・レオ(米国)。昨年8月に井上尚弥への挑戦状を叩きつけていたルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)をワンパンチでキャンバスに沈めて世界王者になったばかりの元WBO世界スーパーバンタム級王者だ。米国で那須川天心のスパーリング相手を務めたこともある。亀田は父の史郎氏と再タッグを組み、攻撃的なスタイルを取り入れようとしているが、未完成。自慢のスピードを生かした出入りのボクシングだけでレオを制するのは難しいだろう。この3か月で、どうレオ対策を練り、どこまでスタイルチェンジを前へ進ませることができるかがカギを握る。2025年も世界が一目置くほど隆盛の日本のボクシング界にまた新たな風が吹き荒れそうだ。
【関連記事】
- 「井上尚弥と中谷潤人が戦えばどうなる?」2人と”ガチスパー”経験のパリ五輪代表の原田周大に聞いた究極の質問の答えは?
- 「井上尚弥の何が凄いって…距離感と迷いのなさ」井岡一翔が大晦日決戦6日前のクリスマス夜に異例の1時間インスタライブで5階級制覇など“禁断の話題”について語り尽くす
- 「井上尚弥の歴史を終わらせる」はずの五輪連覇ラミレスがWBO世界戦でまさかの6R棄権負けで「自分が終わる」も「肘打ちの反則で目が見えなくなった」と猛抗議
- “カリスマ”辰吉丈一郎は東京ドームでネリを倒した井上尚弥の一体どこを「凄い」と思ったのか…ウシクに抜かれPFP1位から2位に陥落も変わらぬ評価
- 那須川天心にUFCから仰天オファーも「二股はできない」…WBOチャンプ武居由樹の対戦要求「ふられた」発言には「告ってない。恋愛慣れていないのは?」と逆襲