20代男性です。友人が「タイパ重視の副業を紹介された」と喜んでいましたが、詐欺じゃないかと心配しています。うまい話には裏がありますよね?
しっかりとしている方でも、「だまされた経験がある」という方は意外と多いものです。成人したばかりだったり、軽い気持ちだったりと、「だまされた経験」が将来的に自分への戒めになればいいでしょうが、だます手口は年々巧妙になってきています。 今回はさらに、独立行政法人国民生活センターからの事例(※1)をもとに、投資話を持ち掛けられたとき、もしくは投資を始めようと思った時に注意するべきポイントをお話しします。
「簡単に儲かる」って信じていいの?
2024年は新NISAが始まったこともあり、投資を始めた方も多いでしょう。ただ、日本人にとって、「元本保証ではない商品」を購入するハードルは高いものです。投資について地道に学んでいくよりも、知人の「簡単に稼げる」「儲かる」などの言葉に頼るほうが簡単かもしれません。 前述の国民生活センターのホームページでは、「20歳代が狙われている!遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる副業や投資の勧誘に注意」というタイトルで注意喚起がされ、以下のような例が挙げられています。 ・遠隔操作アプリで画面共有をしながらFXの自動売買ツールのプランの勧誘を受け、そのまま借金の申請も誘導された ・副業のサポートプランを勧誘され、遠隔操作アプリを用いて複数の貸金業者に借金するよう指示された このように、若者が巻き込まれるトラブルというのは、スマートフォンを持っていれば簡単に巻き込まれるもので、たとえ家族であっても気づきにくいというのが特徴でしょう。 スマートフォンを利用した「遠隔操作アプリ」の存在は、非常にやっかいだといえます。遠隔アプリとは、自分のスマートフォンやパソコンに遠隔地の第三者が接続して、遠隔操作を行うアプリのことを指します。これを悪用されると、消費者の端末が事業者に画面共有された状態で事業者から指示され、借金をさせられるケースが多くみられるようです。 親の世代では考えられない「借金する方法」については、成人となった子どもから相談されるころには、かなりの金額になっていることも考えられます。 副業や投資話に興味を持ち始めた方が、「給与収入以外に不労所得がある」「投資で資産が倍以上になった」などを身近な知人や友人から聞かされると信用しそうになりますが、まずは、「簡単に稼げる」という言葉をうのみにせず、投資に近道はないと思っていただきたいものです。