さらにワイルド&ドラマチック! 改良版マクラーレン・アルトゥーラへ試乗(1) アプデで総合700psへ
新しい可変ダンパーを獲得 エグゾーストも改良
主な推進力はV6ツインターボエンジン。M630型と呼ばれる広角ユニットで、強化されたクランクシャフトが組まれた。従来のV8ツインターボより50kgも軽く、コンパクトな点が強みだ。 8500rpmまで吹け上がり、パワーが上昇していく「クレッシェンド効果」を感じれるよう、チューニングされてもいる。エンジンマウントは強化された。 アクティブ・エグゾーストも改良。エンジンサウンドを一層堪能できるよう、パイプでキャビンへ導かれるアクティブ・シンポーザーも追加された。 8速デュアルクラッチ・オートマティックは、変速速度を短縮。トルクベクタリング機能を備える、電子制御のリミテッドスリップ・デフを介して、後輪が駆動される。ちなみにリバースギアはなく、電気モーターを逆回転させてバックする。 フロントがダブルウイッシュボーン式、リアがマルチリンク式のサスペンションは、遥かに高速で制御されるアダプティブダンパーを獲得。従来と同様にコイルスプリングが支えるが、姿勢制御を引き締め、操縦性と安定性を向上させたとしている。 ブレーキは、カーボンセラミック・ディスクが標準。ステアリングには、電動油圧アシストが組まれる。
思慮深いインテリアデザイン 小物入れ多数
インテリアを観察していこう。2シーターのキャビンには適度なゆとりがあり、身長の高い大人でも窮屈には感じない。ヘルメットを被れる余地もある。座り心地の良いクラブスポーツ・シートが標準で、快適な運転姿勢へすぐに落ち着ける。 サイドシルの位置が低く、乗降性はスーパーカーとしては良好。ひと呼吸置くと、マクラーレンの思慮深いインテリアデザインに気づける。 グローブボックスは備わらないが、ドアポケットは大きく、シザーズドアが開いても物が落ちないよう工夫されている。細身のセンターコンソールにも、小物入れとカップホルダーがある。 シフトセレクターの両脇にも、深いスリット。スマートフォンを立ててしまうのに丁度いいだろう。 メーターパネルはモニター式。ステアリングコラムに固定され、運転姿勢に合わせてステアリングホイールを調整すると、一緒に角度が変わる。リムに隠れてメーターが見えない、という状況はほぼ避けられている。 大きなシフトパドルがステアリングホイールの奥にあり、パワートレインとシャシーのモードを選択するスイッチが、メーターカウルの上端にある。運転中でも、視線をそらさず変更しやすい。