トイレが見つからないニューヨーク、ゴミ箱が見つからない東京。その差に「これがアメリカか…」と震撼
ニューヨークでトイレを探すのは至難の業。東京のように、コンビニや駅など、至る所にトイレがあるわけではありません。 【写真を見る】ニューヨークにある「清潔」なトイレ それに対して、ニューヨークでゴミを捨てるのは簡単。ゴミ箱は歩道にくまなく設置されているので、東京のようにゴミを持ったまま街を歩き、結局ゴミ箱に遭遇せず、家に持ち帰るようなことはありません。
◆なぜニューヨークにはトイレが少ないのか?
ニューヨークでトイレが少ない理由は、主に2つあります。 1つ目は治安の悪化防止です。トイレでの薬物使用、窃盗や暴行などの犯罪防止、かつ犯罪が起きた際の訴訟のリスクを避けるため、多くの施設でトイレの利用が制限されています。特に公衆トイレはホームレスの集まる場所となり、近隣の治安が悪化する可能性があるので設置数が限られているのです。 ニューヨークの犯罪数は非常に高く、在ニューヨーク日本国総領事館の報告によると、2023年の強盗の件数は1万6910件で、東京の70倍以上です。筆者はニューヨークに引っ越して2週間以内に、2件の強盗を目撃しました。「これがアメリカか、ニューヨークか……」と震撼(しんかん)したのを覚えています。 日本では、公衆トイレがなければカフェなどを利用してトイレを済ませる、といった手段もありますが、それを“治安の良さ”と結びつけて考えたことはなく、アメリカに来てから治安状況による環境の差を思い知らされました。 2つ目は、衛生面。アメリカの公共トイレでは、「どうしたらこうなるの!?」と驚くような、清潔とはほど遠い状態に遭遇することが多々あります。トイレの清掃が行き届かないと衛生状態が悪化し、病気の発生につながる可能性もあるので、気軽には使えません。
◆ニューヨークでトイレに行きたくなったら
ニューヨークで、外出時にトイレに行きたくなったら「メイシーズ(Macy's)」や「ブルーミングデールズ(Bloomingdale's)」のようなデパートを探しましょう。商品を買わなくてもトイレを利用できますし、比較的清潔なのでおすすめです。次の選択肢はカフェ。トイレがない場合もありますが、あってもロックがかかっていることが多いので、店員に鍵を借りたり、暗証番号を聞いたりする必要があります。何も購入していないとトイレを貸してくれないことも多いです。 公衆トイレもゼロというわけではなく、公園に設置されている場合もあります。ただし、日中は利用できるものの、夜は閉鎖されていることがほとんど。 きれいなトイレが少ないニューヨークでは、清潔そうなトイレを見つけたら、その時は行きたくなくても「とりあえず行っておく」のが正解なのです。