トイレが見つからないニューヨーク、ゴミ箱が見つからない東京。その差に「これがアメリカか…」と震撼
◆なぜニューヨークには、至る所にゴミ箱があるのか?
トイレが少ないニューヨークですが、一方でゴミ箱は多く、歩道には50mくらいの間隔で設置されています。いつでもどこでもゴミを捨てられるので、東京と比較して大変便利です。 ニューヨーク市が莫大な費用をかけてたくさんのゴミ箱を設置している理由はもちろん、ポイ捨て予防。そのおかげで、歩道に落ちているゴミの量は非常に多いというわけではありません。エリアによって異なりますが、すごく汚い所や、中には東京と同じくらいきれいな場所もあります。
◆東京でゴミ箱を増やせない理由
東京で公共の場にゴミ箱が少ないのは、テロ対策に加え、日本の社会構造に根ざした、ニューヨークでは見られない2つの要因が関わっているためです。 1つ目は、分別収集の徹底。日本では、ゴミは「分別」が基本です。ニューヨークでは、1種類のゴミ箱を置き、燃えるゴミ、燃えないゴミ、瓶、缶を分別せずに捨てるため、人々の分別意識は日本に比べて格段に低いと言えます。 2つ目はニューヨークと同じく、ポイ捨て予防。日本では、ゴミ箱があると「ここには何でも捨てていい」という意識が生まれ、特にゴミ箱が満杯になっている場合、周囲にゴミを捨てる人が増えると考えられています。ニューヨークと目的は同じなのに、その対策は「真逆」になっているのです。 日本人にとって、街にゴミ箱が少ないことはもはや当たり前。ゴミ箱が近くにないからといってポイ捨てをしようと思う人は少ないと思いますが、不便を感じたことがある人は多いのではないでしょうか。 特に外国人観光客にとっては、どこにゴミ箱が設置されているかわからず、よりストレスを感じ、結果的にゴミのポイ捨てが頻発する可能性もあります。その地域のことをよく知らない観光客が多いエリアでは、トイレやゴミ箱の設置数を増やすなど、より一層の配慮があるといいですね。 この記事の筆者:Khloe プロフィール アメリカ在住のライター。大学在学中にロサンゼルスへ留学し、現地の広告代理店でインターンシップとして勤務。帰国後、日本企業で広報担当としてライティング業務に従事。2024年からアメリカ・ニューヨーク州に移住し、マンハッタンにある旅行代理店に勤務しながら、ライターとして在住者ならではの視点で海外事情に関する記事を執筆。
Khloe